日本の原点「日本神話」から学ぼう!
ということで、唐突に始まった「日本神話で磨くビジネススキル」シリーズ。これを読めば、あなたも神レベルのビジネスパーソンに変身可能だ。
第3回目は「リーダーの心構え」について取り上げる。
「心構え」。今やリーダーには欠かせない必須スキルと言えよう。「心」の「構え」。「心構え」。昨今では『ハー〇ード流逆転のリーダーシップ』などといった書籍が話題になっているらしい。なんでも超一流のリーダーシップ理論が学べるとか。気になるのは確かだが、少なくとも私はハー〇ードではないし、ましてや欧米でもない。
私にある、いや、私たちにあるのは「日本神話」だ。ここから学ばずしてどこから学ぶというのか?
ではさっそくお届けしよう。
日本神話で磨くビジネススキル|リーダーが持つべき神レベルの心構え編
目次
ケーススタディ「国造り神話」~大神神社 創建経緯から学ぶ神レベルのリーダー像~
本件、日本の正史である『日本書紀』からお届けする。
さて、あなたは日本神話における、「国造り神話」を御存知だろうか?
これは、奈良県にある「大神神社」創建にも関連する神話であり、ビジネスパーソンには必須の日本神話と言えるだろう
尚、現「大神神社」は、神話の時代では「大三輪神社」として登場する。現在の「大神神社」は『万葉集』から採られた名称によるものだ。
プレーヤーは以下3神。
・大己貴神(=別名:大国主命)
・少彦名命
・大物主大神
経緯は以下の通り。しばしお付き合い願いたい。
①始め、大己貴神(大国主命)は少彦名命と協力して国造りをしていた。
②数々の困難を克服し天下を経営。人・家畜の病気の治療法や、鳥獣・昆虫の災害を祓い除く方法も定めた。
③ところが、少彦名命は常世の国へ行ってしまい、以後、大己貴神は自力で国造りを進めることとなった。
④出雲の国にたどり着いたとき、大己貴神は興言を行う。「国を平定したのは私一人だ。でも、私と一緒に天下を治める者はいるだろうか?」と。
※興言(ことあげ)・・・いざという時に言霊(ことだま)の力を借りて言い立てること。ここでは少彦名命に代わる協力者を求めての事。
⑤その時、神々しい光が海を照らし、こつ然と浮かんでくる神があった。曰く、「私がいたからこそ、あなたは国を平定するという偉大な事を成し遂げられたのだ。」と。
⑥大己貴神が素性を訪ねたところ、「私は、あなたの幸魂・奇魂だ。」と言う。これが大物主大神である。
※幸魂(さきみたま)・奇魂(くしみたま)・・・神の持つ霊魂。神様の場合、必ず「みたま」と敬語を付けて言う。詳しくは別の機会にお話しする。
⑦大己貴神は納得。そして「どこに住みたいか?」と聞くと「三諸山(三輪山)に住みたい。」と言うので、さっそく宮を造営した。これが大三輪神社である。
ツッコミどころはいくつかあると思う。
何故消えた少彦名命!?
忽然と海から浮かんできた神? 怪しすぎる!
「私はあなたの魂だ」って、大己貴神さん即納得ですか!?
。。。等々
今は、そういうのは置いておいてほしい。
上記①~⑦を簡単にまとめると、
多くの苦難を伴う「国造り」をたった1神で進めることになった大己貴神が、「協力者はいないか?」と独りごちた時に現れた神(大物主大神)は、意外にも自分の「幸魂・奇魂=魂」であった。
「国造り」は1人で行っているのではない、自分の「魂」という協力者が常にあることを教えられ、気付きを得た。
だから自分の「幸魂・奇魂=魂」が住みたいと言ってるところに住まわせてあげた、それが大三輪神社。という話。
さらにまとめると、
苦難のなか自問自答した大己貴神は、自分の「魂」こそが協力者であり、決して一人ではない事を自覚したというお話。
ケーススタディはご理解いただけただろうか。
さて、ここであなたに問いたい。
あなたは、困難や苦難に直面したとき、どのような心構えをもって対処しているだろうか?
考えていただいただろうか?
その上で、以下読み進めてもらいたい。
「国造り神話」から学ぶリーダーが持つべき神レベルの心構え
結論から言おう。忙しいビジネスパーソンは常にPREPだ。
日本神話的考え方・ルールは以下内容に集約される。
真の協力者とは自身の中にある。それは自分の「魂」そのもの。自問自答を重ね、自分の本当の「魂」を見つけ出せ。
という事だ。
「魂」とは、「志」「良心」等と言い換えても良い。
あなたが成し遂げたい事とは何だろうか?
私たちは、困難に直面すると、どうしてもその「困難そのもの」に意識を向けてしまう。
そうすると、私たちの意識や思考は「困難」だらけになり、他の事が考えられなくなってしまう。視野狭窄、余裕を失う。
そして、つい自分の魂を置き去りにしてしまうのだ。
最後には嘆く。誰も理解してくれない。誰も助けてくれないと。
私もそうだった。会社組織に属し、初めて部門を束ねる役職をもらったときの事、部下が言うことを聞いてくれない、部門業績が上がらない、数々の「思い通りにいかないこと」に全く余裕を失ってしまった。思考は全て「できないこと」だらけ。そしてお決まりのセリフを吐いた。「なんでこうなるんだ」と。
日本神話は、そうではない、と教える。
誰も理解してくれないのではない。誰も助けてくれないのではない。
協力者はいつも自分の中にある。
自分の「魂」こそがあなたの最大の支援者だ
と教えているのだ。
真のリーダーとは、自分の魂を最大の協力者として奮い立つ。
魂が求めるものを、それだけを信じて突き進むのだ。
再度問いたい。
あなたの魂とは何だろうか?
あなたが心の底から望み、求め、得たいと思うものは何だろうか?
もし、今、あなたが何かしらの困難に直面し、悩み、不安におびえているならば、
もう一度、自分に問い直してもらいたい。そして自分の魂を見出してもらいたい。
この国を造った偉大な英雄であり、リーダーである大己貴神は、
「大物主大神」という「幸魂・奇魂」を見出した。そして彼の求めるままに「大三輪神社」を創建したのである。
魂は常に自分と供にあると理解したのだ。
是非、この日本神話が教えるリーダーとしての心構えをもって、奮起していただきたい。
あなたが神レベルのリーダーになる事を心から期待している。それにはまず神話的リーダーの心構えを理解するところからだ。
より詳しく知りたければ『日本書紀』第8段一書6を参照されたい。
まとめ
日本神話で磨くビジネススキル|リーダーが持つべき神レベルの心構え編
「国造り神話」をケーススタディとした、リーダーが持つべき神レベルの心構え編、いかがだっただろうか。
どんな時でも、自分の魂こそが重要であることを日本神話は教えてくれる。
再度確認しておこう。
- 真の協力者とは自分自身の中にある。それは、自分の「魂」そのものである。
- 自問自答を重ね、自分の本当の「魂」を見つけ出そう。
これで皆さんも、きっと今日から「日本神話的ビジネスパーソン」として最高のパフォーマンスを発揮できるようになるはずだ。
本稿をもとに、皆さんが真のリーダーとして結果を出していかれることを心からお祈り申し上げる。
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