多彩で豊かな日本神話の世界へようこそ!
日本神話.comでは、日本神話に関する情報をお届けしています。
本ページでは、ズバリ「日本神話とは何か?」について、分かりやすく解説。そこから多彩で豊かな日本神話の楽しみ方をご紹介していきます。
これを読めば、日本神話が分かる!自信をもってオススメ。それでは行ってみましょう!
日本神話とは?
目次
はじめに、
「日本神話とは何か?」から。
日本神話とは、、、
簡単に言うと
「日本の神話」のこと。
日本の神話。
シンプルに。
これ、言葉にするとめっちゃ簡単。めちゃシンプル。
なんですが、
中身となるとめっちゃ深いお話に。。。
すこし深く。
まず、
「日本の」とは、「日本固有の物語である」という事。
つまり、
日本の、日本にしかない、日本だけの物語、ってこと。他の国や地域で伝えられていても、それは「日本の」ではありません。
当たり前だけど、この「地域限定感」めっちゃ大事です。
そこには、「日本独自の」とか「日本ならではの」といった意味もありますよね。
日本の独自性、日本らしさとは、神話的に言えば「多彩であること」。
神様を中心に、伝承の多様さ、豊かさが日本らしいところ。自然のありとあらゆるものに神を見いだす精神性、自然崇拝がベースなんで、そこから紡がれる物語も当然、多様で豊かな世界観になってます。
是非、この「豊かさ」を楽しんでいただきたい!
次に、
「神話」とは何か? について。
これも、簡単に言うと「神様のお話」のこと。
辞書をひくと「その氏族・部族・民族の神を中心にして、往古の事実として伝えられた説話。」云々、、、といった説明が出てきますが、
シンプルに「神様のお話」。それが「神話」。
なので、
まとめると、
「日本神話」とは、
「日本の神様のお話」のこと。
日本独自の、日本ならではの神様のお話、それが日本神話です。
どこかで聞いたことありませんか?
「ヤマタノオロチ」「イナバのシロウサギ」「ヨミノクニ」。
これは日本神話で伝えてるお話です。
近くにある神社。お祭りされてる神様はどんな神様ですか?
その神様もきっと日本神話に登場します。
実は、意外に身近なところにある日本神話。ただ知られてない、よく分からないだけなんですよね。
そんな日本神話、
その最大の特徴についてお話を。コレは是非チェックいただきたい!
日本神話の最大の特徴。
それは、、
「今とつながってる」という事。
今とつながってる神話。それが日本神話の最大の特徴。
神話が今とつながってる?
どういうことか?
それは、つまり、
この世界があり、この日本があり、私たちが今、こうして生きているのも、もとをたどれば、日本神話にいきつく、ということ。
基本的に全て、日本神話がもとになってるんです。
これ、日本神話の最大の特徴。
神様と私たち、神話と歴史がずーっとつながってる。イメージコチラ↓
通常、というか、世界各地にある神話は、神話は神話、歴史は歴史なんです。もっというと、神は神、人は人なんす。
もちろん、この世界は神がつくった、神が人に関わる、人智を超えた出来事が起こる、、、といったお話はあります。ですが、一本の物語として、つまり、神の時代からずっとつながって今に至る、それが一つの物語になってる、なんてものはどこにもありません。
神話と歴史が、神話と現在がつながってる。
コレ、日本だけ。オンリーワン。めっちゃスゴイことなんす。
想像してみてください。神の時代と今がつながってる神話がある。しかも日本に。
なんだかワクワクしませんか?
これってつまり、
日本神話を知ると、、、
- なんでこの世界があるのか?
- なんで日本という国があるのか?
- なんで四季があるのか?
から始まり、
もっと近づけると、
- なんで男と女がいるのか?
- なんで結婚し、子を生むのか、あるいは離婚するのか?
- なんで私たちは日々喜び、悩み、間違い、戻し、また生きていくのか?
- なんで死ぬのか?
そんな理由が分かるってことなんです。
なぜなら、
この世界も、今の私たちも、もとをたどれば日本神話に行きつくから。
「つながってる」って、そういうこと。
ちなみに、コチラ
宮中で行われてる、天皇・皇后の重要な役割。コレ、宮中で今も行われている(東京の九段下で!東京のどまんなかで!)のですが、コチラも、もとを辿れば日本神話。
コレはこれでスゴくないですか?
東京のど真ん中で田んぼ耕してる、、、養蚕してる、、、
日本独自の、とても豊かで奥ゆかしい神様のお話、今につながってるオンリーワンなお話、それが日本神話です。
以上のポイント、まとめると
- 日本神話とは、日本の神様のお話です
- 一番の特徴は「今とつながってる」こと
- この世界も、今の私たちも、もとをたどれば日本神話に行きつく
- 今とつながってる神話を持ってるのは日本だけ!
ということで、まずはチェック。
日本神話とは?その範囲、定義など
さて、そんな日本神話。
どこで伝えられてるか、どこに書いてあるかというと、
『日本書紀』『古事記』という書物です。
いずれも、8世紀初頭に編纂された歴史書。
・『古事記』(712年)
・『日本書紀』(720年)
中でも、『古事記』は「日本最古の歴史書」として有名。めっちゃ古いわけです。
余談ですが『古事記』。分かりやすく言うと「古い事が書いてある日記、伝承」といった意味で。つまり、712年に編纂された段階で、すでに「古い事がかいてあるよ」と、そんな名前を持ってるってこと。今から考えると、めちゃめーーーーーっちゃ古い事がかいてあるよ、という感じ。
この、めっちゃ×2古い感、すごく重要なので是非チェック。
そして、肝心の日本神話の内容はというと、、、
天地開闢から日本建国(橿原即位)まで。これが日本神話。
「天地開闢」とは、この世界の始まりのこと。まさに天と地がひらかれ、世界が誕生するときのこと。
日本神話は、そこから、まーたくさんのアレコレがあって、最終的に日本の建国へつながっていくんです。
日本建国、つまり、初代天皇である「神武天皇」が即位するところ。
そうなんす、なぜか世界の始まりから神様たちのいろんなアレコレを語ってるうちに、奈良県橿原市にたどり着くんですよね。
冒頭の、日本神話と今がつながってる、という一つの例。
ちなみに、日本という国は、この橿原即位からずーーーーーっと続いている世界最古の国。オンリーワンな国でもあって。それも、もとを辿れば日本神話にいきつくという訳。これも是非チェック。
詳しくは別エントリで。ココでは、
日本神話というのは、天地開闢(世界のはじまり)から日本建国までを言うのだな、ということでチェックください。くどいようですが、建国以後は歴史の時代。神話の時代ではありません。
●必読:天地開闢とは?『日本書紀』『古事記』が伝える日本神話的天地開闢の全て
●必読:橿原宮即位と東征完結|歴史はココから始まる。橿原宮で即位し世界最古の国「日本」をつくった件
まとめます。
- 日本神話は、『日本書紀』『古事記』に記載されてる
- その範囲、内容は、天地開闢から日本建国(橿原即位)まで
以上2点、チェックです。
「日本神話」を伝える書物、『日本書紀』と『古事記』
さて、そんな日本神話。
ここからは日本神話を伝える書物、『日本書紀』と『古事記』について概要をお伝えします。
いずれも、8世紀初頭に編纂された書物、歴史書。というのは先ほどの通り。
・『古事記』(712年)
・『日本書紀』(720年)
で、ポイントをまとめると以下。
項目 | 日本書紀 | 古事記 |
編纂 | 720年 | 712年 |
位置づけ | 日本の正史 | 天皇家の私的な歴史書 |
目的 | 国際的に国家成立・歴史の正当性を示す | 国内向けに天皇家の歴史と正当性を示す |
内容 | 天地開闢~41代持統天皇 | 天地開闢~33代推古天皇 |
構成 | 全30巻 | 全3巻(上巻・中巻・下巻) |
編者 | 川島皇子、忍壁皇子の2人の皇子を 中心とする 12人の皇族・豪族・官吏 |
天武天皇の勅命を受けて 稗田阿礼の誦習する帝紀と旧辞を 太安万侶が撰録 |
ということで、
一番わかりやすい「違い」は、記紀の文字。
『日本書紀』の「紀」は「歴史書」という意味。一方、『古事記』の「記」は「日記、伝承記録」といった意味。
ムキムキ感が全然違うわけです。
『日本書紀』は、国の歴史書。対外向けに、国家としての正当性、スゴさを示すことが目的で編纂。全30巻。
一方の『古事記』、これは天皇の私的歴史書(日記)。対内(国内)向けに、天皇家としての正統性、スゴさを示すことが目的で編纂。全3巻。
●参考:飛鳥浄御原宮|日本神話編纂のふるさと!歴史書の編纂というビッグプロジェクトがスタートした超重要スポット
この中で、
先ほどお伝えしたとおり、「日本神話」としての範囲は、
- 『日本書紀』は、全30巻のうち、「巻一」、「巻二」、「巻三」。最初の3巻部分
- 『古事記』は、全3巻のうち、「上巻」、「中巻」の冒頭。最初の1.2巻部分
といった所です。
そんな『日本書紀』と『古事記』、
その最大の違いは「編纂方法」にあります。コレ、日本神話の特徴というか、一番オモロー!な所にもつながっていくので是非チェック。
『日本書紀』と『古事記』を構成を比較してみるとこんな感じになります。
上段が『日本書紀』の構成、下段が『古事記』の構成です。
めっちゃオモロくないですか?
上段、『日本書紀』の構成、、、なんじゃこりゃ??っていう感じですよね。
本伝と呼ばれるメインの神話とは別に、「一書」と呼ばれる異伝をたくさんもってる。一つの伝承にたいして、複数の異伝を併載する独特の編纂スタイル。コレ、ニュースタイル。
下段、『古事記』の構成。コレは分かりやすい。要はお話の流れは一本ということ。
とにもかくにも、
多彩で多様な『日本書紀』による日本神話。
それに対して、
物語が一本で分かりやすい『古事記』による日本神話。
いずれも日本神話を伝えてる、てこと、是非チェックされてください。
なので、日本神話を全部理解しようとすると、『日本書紀』と『古事記』の両方をチェックしないとあかん、てことなんす。
両書のストーリーは大筋では同じなのですが、要所要所で違ってたり、一方にあるのにもう一方には無い、などいろいろです。
当サイトでは、この辺を分かりやすくお伝えしていきますのでお楽しみに。
日本神話の世界構造
さて、ここからは、より具体的に、日本神話の世界に入っていきます。
で、具体的な伝承を追いかけていく前に、まずは日本神話の伝える世界構造を理解しましょう。
まず地図。そのあと、具体的なルートです。
いきなりですが、コチラをチェック。
日本神話の世界観
どうでしょうか???
この世界観。スゴ過ぎでしょ???
って、いきなりじゃ伝わらないか、、、
以下、順を追って解説。
まずは、
世界は「顕世(うつしよ)」と「幽世(かくりよ)」という2つに分かれる、ということをご理解ください。
「顕世」とは、顕現界、つまり、目に見える世界の事。
一方、「幽世」とは、幽冥界、つまり、目に見えない世界の事です。
「顕世」はいいですよね。目に見える世界なんで、要は、私たちが今生きてる世界のこと。神話世界では、死の世界ともつながってるので、黄泉も顕世に含まれます。
一方、「幽世」は、、、よくわからないすよね。目に見えない世界と言われても、、、
でも、あるんです。神話的には。
目に見える世界のとなりに、目に見えない世界がある。神はそれを行ったり来たりできるらしいんす。
この2つの世界に、日本神話的「統治者」を当て込んでみましょう。
- 「顕世」・・・天照大神
- 「幽世」・・・大己貴神(大国主神)
ちょっと分かってきましたでしょうか、、、そう、これは国譲り神話が関わってくるんです。詳細は別エントリで詳しく。
まずは、そもそも論、
世界は「顕世」と「幽世」の2つがあるらしい
って事をチェック。
で、
「顕世」には、天と地があり、地の下、地下には黄泉があります。
天は、そのまま、天の事。天のさらに高いところに「高天原」という、めちゃんこ尊い原っぱがあります。原っぱ、、、バカにしてはいけません。「原」というのは非常に尊い字で、原には天子の住む宮、宮城をつくることができるんす。
いずれにしても、目に見えるこの世界、「顕世」の最も高く、尊い場所が「高天原」と呼ばれる場。ココにおられる神様が天照大神というわけ。
そして、この地上、「葦原中国」と言いますが、この場を統治しているのが「天皇」です。
さらに、葦原中国の地下、死んで行く場所として「黄泉国」があり、伊弉冉尊がおられると、、まーそういう設定になってる訳です。
●必読:黄泉の国ってどんなとこ?死んだら向かう「あの世」の世界。日本神話的黄泉の国を分かりやすくまとめ!
この
壮大な世界観
を是非チェック。
そのうえで、、、
葦原中国のマップがコチラ。
コチラも、詳細は『日本書紀』、『古事記』の本文でチェック。
葦原中国の中央は大和。
そして、中央から遠く離れた「僻遠の地」「辺境の地」に、出雲、伊勢、熊野、沖ノ島、越国、大隅が設定されてます。
さらにもっともっと遠く、遙か彼方に、根国と常世国がある、という位置づけ。根国は素戔嗚尊が、常世国は少彦名神や三毛入野命が行ってしまう地ですね。尚、根国は地下にある、というのが『古事記』神話。こちらも本文で。
まとめます。
- 世界には「顕世(うつしよ)」と「幽世(かくりよ)」という2つのワールドがある。
- 「顕世」とは、顕現界、つまり、目に見える世界の事。一方、「幽世」とは、幽冥界、つまり、目に見えない世界の事。
- 「顕世」の最も高く、尊い場所、高天原におられる神様が「天照大神」。詳細不明の「幽世」の統治者は「大己貴神(大国主神)」。
- 地上世界(葦原中)を統治しているのが天皇、葦原中国の地下、死んで行く場所が黄泉国。伊弉冉尊が統治しています。
- 葦原中国は、中央に大和、中央から遠く離れた「僻遠の地」「辺境の地」に、出雲、伊勢、熊野、沖ノ島、越国、大隅が設定。さらに遠く、遙か彼方に、根国、常世国が設定されている。
ということで、壮大な日本神話世界をチェック。
結構分かってきたんじゃないでしょうか?こちらをもとに理解を積み上げていけば絶対に大丈夫です!
日本神話のあらすじ、神々の系譜
日本神話の伝える世界構造(地図)を理解いただいたうえで、続けて、あらすじ(ルート)をチェックです。
日本神話のあらすじ(ルート)は、「神々の系譜」をもとに整理するとめっちゃ理解しやすくなります。
なんだかんだと、日本神話=日本の神様のお話なんで、、コチラ!
ということで、
ポイント4つ。
- 日本神話のあらすじは、神様の系譜をもとに整理すると非常に分かりやすくなる。
- 世界構造のとおり、天、地、黄泉(根国)を行き来しながら日本神話が展開する。
- あらすじは大きく7つの神話からなる(①神世七代、②国生み・神生み、③誓約・石窟幽居、④八岐大蛇・国譲り、⑤天孫降臨、⑥海宮訪問、⑦神武東征)。
- その中で、神々の系譜としては、伊奘諾尊・伊奘冉尊 →天照大神 →忍穂耳尊 →瓊瓊杵尊 →彦火火出見尊(山幸) →彦波瀲武盧茲草葺不合尊 →彦火火出見(神武天皇)という主軸がある。
これだけチェックしておけば、日本神話の全体像はほぼ網羅できたのと同じ!!なんて分かりやすいんだ!!
上記、あらすじは、『日本書紀』の本伝をもとに作成してます。『日本書紀』神話の場合、ここに、様々な異伝(〔一書〕)がくっついて多彩な神話世界が展開されてます。
一方、『古事記』神話は、造化三神や別天神など『日本書紀』には伝えていない神々が登場したり、出雲神話が大きく取り上げられてるなど、多少の違いはあるのですが、それでも大筋は同じです。
天、地、黄泉(根国)を行き来しながら日本神話が展開し、伊奘諾尊・伊奘冉尊から天照大神へ、さらに、忍穂耳尊や瓊瓊杵尊を経て最終的に神武天皇へつながっていく流れになってます。
やはり、最終的には、日本という国がどのようにつくられたのか?というところにつながっていく訳で。冒頭に解説した、「日本の」という意味、それは、日本独自の、私たちにとっての、という意味でもあり、超重要事項。つまり、日本は、壮大な神話、尊い神々の系譜と展開を経て誕生した素晴らしい国であることを伝えてる訳です。
以上の地図とルートをもっておけば迷うことはありません。
より具体的な日本神話については、以下でチェックされてください。
『日本書紀』が伝える日本神話
『日本書紀』巻一(神代上)
●天地開闢と神世七代:
世界の始まりである天地開闢から「神世七代」という最も尊い神様が誕生するまでを伝えます。
純男神→男女耦生神の展開がポイント。世界を動かす原理、陰陽、最先端宇宙論をもとにロジックガチガチの世界創世。
第一段 本伝 第一段 一書第1~6 第二段 本伝 第二段 一書第1、2 第三段 本伝 第三段一書1
●天降り聖婚と国生み:
神世七代の最後の世代で、男女の対耦神である「伊弉諾尊」と「伊弉冉尊」による磤馭慮嶋での聖婚と国生みを伝えます。
誕生する「大八洲国」を神聖化するための仕掛けがポイント。理に則る=神聖な儀式、理を違える(順番を間違える)=不祥の結果を生むという、原理にもとづく国生み。
●神生み、黄泉、三子誕生と分治:
国生みを承けての万物生み、神生み。からの三子(日神、月神、素戔嗚尊)誕生と、世界の分治を伝えます。
「天下之主者」生みとその顛末、異界(根国、黄泉)の提示、黄泉(死)訪問と断絶、人間モデル神による原理を超えた展開、稲作と養蚕の開始、天照大神による高天原支配確立などなど。
第五段 本伝 第五段一書1 第五段一書2,3,4,5 第五段一書6 第五段一書7,8 第五段一書9 第五段一書10 第五段一書11
●謀反嫌疑、誓約、子生み:
第六段 本伝 一書1~3
●勝さび、石窟幽居、神事:
第七段 本伝 一書1~3
●出雲降り、大蛇退治、国造り:
第八段 本伝 一書1~6
『日本書紀』巻二(神代下)
●平定と国譲り、天孫降臨、結婚出産:
第九段 本伝 一書1~7
●幸換え、海宮訪問、結婚出産:
第十段 本伝 一書1~4
●四男神と神武誕生:
第十一段 本伝 一書1~4
『日本書紀』巻三 神武紀
●神武東征と日本建国
神話の時代から歴史の時代へ。神々の加護や忠臣の活躍を得ながら中洲を目指し日本を建国。
『神武の生い立ち』 『東征発議と旅立ち』 『東征順風・戦闘準備』『難波碕から白肩の津へ』『孔舎衛坂激戦』『長兄「五瀬命」の死』『熊野灘海難と兄の喪失』 『熊野荒坂で全軍昏倒』『頭八咫烏の導きと熊野越え』 『兄猾と弟猾』『吉野巡幸』『高倉山』『香具土採取と顕斎』『国見丘の戦いと忍坂掃討作戦』 『兄磯城討伐』『兄磯城討伐・磐余制圧②』『兄磯城討伐・磐余制圧③』 『金鵄飛来=祥瑞応見』『長髄彦最終決戦』 『中洲平定と事蹟伝承』『宮殿造営宣言』『十干・十二支を使った暦日』 『橿原宮即位と東征完結』『正妃蹈韛五十鈴媛命』『媛蹈韛五十鈴姫命の出自』『論功行賞と国見』
『古事記』が伝える日本神話
『古事記』上巻
● 『古事記』序|現代語訳と原文|まずはココから読め!?太安萬侶が上表した『古事記』序文を分かりやすく解説!
● 古事記の表記方法|『古事記』序文に示された表記方法を分かりやすく解説します!
●高天原神話
・天地開闢と神々の誕生
・伊邪那岐と伊邪那美神の結婚と国生み
・神生みの果てに誕生する火神と伊耶那美の死
・伊邪那岐命の復讐と神の誕生
・黄泉国訪問と生と死の断絶
・禊祓と三貴子誕生
・三貴子の分治と須佐之男命の追放
・須佐之男命と天照大神の誓約と岩戸隠れ
補足記事:
・造化三神|天と地ができた原初の時に、初めて高天原に成りました三柱の神々
・別天神|天地のはじまりに誕生した独神で身を隠す五柱の神々。
・神世七代|天地開闢に次々と誕生した尊貴な神様カテゴリ!
・独神| 単独で誕生し身を隠す神々。双神の活躍を導き助力する存在。
●出雲神話
・須佐之男命の八岐大蛇退治
・大国主神の根の国訪問と須佐之男命による試練
・葦原中國の平定
・邇邇芸命の誕生と天孫降臨
●日向神話
・海幸彦・山幸彦
・鵜葦草不合命の誕生
『古事記』中巻
●建国神話
・神倭伊波礼毘古命と東征
・橿原即位、日本建国
特集記事
●:天地開闢とは? 日本神話が伝える天地開闢を日本書紀や古事記から徹底解説!
●:日本神話的易の概念|二項対立の根源とその働きによって宇宙はつくられ動いている
●:高天原とは? 天の原からさらに上、世界を統治する至尊神の君臨する場所
●:国生み神話とは?伊奘諾尊・伊奘冉尊の聖婚と大八洲国(日本)誕生の物語!国生み神話を分かりやすくまとめ!
●:国生み神話の島の順番はコレ!左回りに生んでいく順番に隠されたヒミツを解説!
●:古事記と日本書紀、国生み神話の違いを分かりやすく解説!
●:イザナギとイザナミはなぜ国生みで失敗したのか?その意味とは?日本神話が伝える国生みの失敗を分かりやすく解説!
●:筑紫日向小戸橘之檍原とは?伊弉諾尊が三貴神を生んだ聖地を徹底解説!
●:常世の国とは?海上遥か彼方にある理想郷!日本神話的「常世國」を徹底解説!
●:根の国/根之堅州国ってどんなところ?極遠の地、根の国を分かりやすくまとめ!
更新作業中です。エントリをお楽しみに!
日本神話の世界
日本神話に根ざす御代替り
ココからは、日本神話が元になっている重要事項をご紹介。
その代表例が、御代替りです。
2019年は御代替りの年でした。
践祚式、即位式、大嘗祭と、新たな天皇が即位するに当たっての重要な儀式が行われましたが、コレ、実は全部日本神話が起源。
より正確に言うと、
天皇の即位や統治(古代)の正統性や根拠が日本神話にある、という話。
神の時代とつなげ、組み立てることで、誰もが納得するような仕組みを創り上げてきた経緯があって、結果的に、世界オンリーワン。圧倒的な歴史を持つようになってます。
●参考:御代替りとは?日本神話に根ざす御代替りの全貌を徹底解説!
御代替りのメニューに対応する日本神話は以下の通り
践祚式 | 剣璽等承継の儀 | 皇位を証明する「三種の神器」等を継承する儀式 | ・『日本書紀』第九段〔一書1〕天壌無窮の神勅、三種宝物の下賜 ・第七段〔一書3〕天石窟神事、第八段〔本殿〕八岐大蛇退治 |
即位式 | 即位礼正殿の儀 | 即位を国内外に宣明する儀式 | 『日本書紀』第七段〔一書3〕天児屋命の称辞(天神の寿詞) |
大嘗祭 | 斎田点定の儀 | 斎田を営む悠紀・主基を亀卜で決める儀式 | 『古事記』〔上巻〕天岩屋神事 |
大嘗宮の儀 | 天皇が皇祖天照大神と共食し繋がりをつくる儀式 | 『日本書紀』巻三〔神武紀〕郊祀 |
●参考:大嘗祭とは?天皇一代につき一度だけ斎行!日本神話に根ざす大嘗祭の全貌を徹底解説!
●参考:斎田点定の儀|特別な田んぼ「斎田」を亀卜で占う神事!神代から継承された奥ゆかしい儀式!
神話世界の継承者の筆頭が天皇。御代替りや日々の祭祀、儀式を通じて、神代からの伝統を引き継いでいるわけです。激しく奥ゆかしい世界。
日本神話の楽しみ方の一つとして是非チェック。
日本神話に根ざす起源譚、祭祀
1.神話が伝える日本の起源
①.国土、自然(水、火、土、風、山川草木など)
②.天(高天原)、天下(葦原中国、瑞穂国)、黄泉、根国、常世
③.人間(男女、生老病死、喜怒哀楽など)
④.社会(秩序、制度、統治、産業など)
●必読→ 大八洲国/大八島国|八つの洲を一括して国化!儀礼を通じて誕生した神聖な日本の国土
●必読→ 日本神話的時間発生起源|伊奘諾尊・伊奘冉尊の柱巡りが時間の推移や季節を生みだした件
2.祭祀
①.神(天神地祗、八百万神、皇祖神、氏族祖神、鬼神、自然神など)
②.皇室祭祀
- 大祭(天皇自ら祭儀を執行、御告文を奉奏)・・・元始祭(一月三日)、昭和天皇祭り(春分の日)、春季神殿祭(同)、神武天皇祭(四月三日)、秋季皇霊祭(秋分の日)、秋季神殿祭(同)、神嘗祭(十月十七日)、新嘗祭(十一月二十三日)
- 小祭(掌典長が祭儀を執行、天皇が拝礼)・・・四方拝(一月一日)、以下略
- 臨時御拝(天皇の思し召し)・・・三殿御拝(二月十一日、旧紀元節)以下略
●必読→ 新嘗祭とは?五穀豊穣を感謝し神と共食する「新嘗祭」。その起源は日本神話にあり!
●必読→ 等彌神社|大嘗祭発祥の地!鳥見山霊畤を背後に鎮座する日本神話的パワースポット!
●必読→ 橿原神宮紀元祭|2月11日「建国記念の日」レポ|天皇勅使から〇〇の方まで様々な人々がいらっしゃった件
③.民間祭祀、神社
皇室祭祀に対する言葉。日本神話に登場し、日本神話に由来する神社の皆さんです。伊勢神宮、出雲大社、住吉大社、橿原神宮などが代表例。日本神話にちなむ主要どころは以下。
●:伊勢神宮|天照大神を祭る日本最高峰の宮!超絶パワスポ伊勢神宮まとめ
●:出雲大社|幽世統治の超絶パワースポット出雲大社をまとめてご紹介!
●:橿原神宮|日本建国の地!日本神話から入る橿原神宮の魅力をまとめてご紹介!
●:住吉大社|住吉三神+神功皇后を祭る摂津国一之宮!祓い&航海安全御利益の住吉大社まとめ!
●:大神神社|三輪山が御神体のパワースポット!大神神社は国造り神話に由来する地鎮系神社!
●:伊弉諾(いざなぎ)神宮|伊奘諾尊の隠居地「幽宮」!
他、続々更新予定!
日本神話の伝承地
日本全国にある、日本神話にちなむとされる伝承地です。神話ロマンを求めて旅に出よう!
1.天降り聖婚と国生み:
●:「国生み神話」が淡路島なのはなぜ?国生み神話で伝える淡路島の意味と理由を徹底解説!
●:上立神岩|国生み神話の舞台!「天の御柱」と伝える高さ30mの鋭く切り立つ巨岩は伊弉諾尊と伊弉冉尊が周囲をまわって結婚した超絶パワースポット!
●:沼島の自凝神社(おのころ神社)|伊弉諾尊と伊弉冉尊の結婚スポット!国生み神話から縁結びご利益満載の神社は山全体が御神体の恋愛系パワースポットです。
2.神生み、三子誕生、分治:
●:花窟神社|伊弉冉尊の鎮魂祭祀の場!高さ45mの圧倒的な巨岩と神代から続く花の祭りが神話ロマンすぎる件
●:畝尾都多本神社|最愛の人へ寄せる涙から生まれた愛の女神「啼沢女命」を祭る!
●:黄泉比良坂伊賦夜坂伝説地|あの世の入口??この世から黄泉国へ至る坂の伝説地
3.謀反嫌疑、誓約、子生み:
●:伊弉諾(いざなぎ)神宮|伊弉諾尊の隠居地「幽宮」!伊弉諾神宮の魅力と日本神話をまとめてご紹介!
4.勝さび、石窟幽居、神事:
●:天香山神社|神意を伺う占いの神「櫛眞命」を祭る!天石屋戸神話で使われる波波迦の木が境内に生える?超絶神話ロマンスポット!
5.出雲降り、大蛇退治、国造り:
●:須我神社と奥宮|須佐之男と稲田姫の新婚生活用新居!「日本初之宮」として有名な神社
6.平定と国譲り、天孫降臨、結婚出産:
7.幸換え、海宮訪問、結婚出産:
8.神武東征と日本建国
●:神武天皇聖蹟顕彰碑・伝承碑まとめ|実際に行ってみて、確かめてみたところを全部まとめてみた!(マニア限定)
●:丹生神社|日本で唯一の高皇産霊尊降臨の地!? 神武が「うけひ」の儀式を行った超重要パワースポット!
●:畝尾坐健土安神社|建国神話の事績伝承に由来!土の神様をお祭りする由緒ある神社です
●:橿原神宮|日本建国の地!日本神話から入る橿原神宮の魅力をまとめてご紹介!
●:等彌(とみ)神社|大嘗祭発祥の地!鳥見山霊畤を背後に鎮座する等彌神社は日本神話的超絶パワースポット!
他、続々更新予定!
神話大国日本
実は、『日本書紀』、『古事記』に伝える神話(古代神話)のほかにも、日本には数多くの多彩な神話が残ってたりします。
- 中世神話(本地垂迹説、神仏習合説など)
- 琉球神話(琉球王朝神話、奄美沖縄民間神話など)
- アイヌ神話
時代の変遷にしたがって、古代の神話をひき継ぐなかに、神が仏と習合するなど全く新しい展開をみせたり、、一方、例えば沖縄を中心に、琉球王朝、民間ともに多彩な神話が伝えられてたりします。
一言で「日本神話」といっても、実は多様。まさに「神話大国」ともいうべき豊かさがあります。こちらも今後順次解説予定。
まとめ
日本神話についてご説明してきましたが、いかがでしたでしょうか?
日本神話とは、日本の神様のお話。
一番の特徴は「今とつながってる」こと。
この世界も、今の私たちも、もとをたどれば日本神話に行きつきます。
今とつながってる神話を持ってるのは日本だけ!
日本神話を知ると、、、
- なんでこの世界があるのか?
- なんで日本という国があるのか?
- なんで四季があるのか?
から始まり、もっと近づけると、
- なんで男と女がいるのか?
- なんで結婚し、子を生むのか、あるいは離婚するのか?
- なんで私たちは日々喜び、悩み、間違い、戻し、また生きていくのか?
- なんで死ぬのか?
そんな理由が分かります。
是非、日本独自の、とても豊かで奥ゆかしい神様のお話へ足を踏み入れてくださいね。
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