日本神話とは?

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日本神話とは 『日本書紀』や『古事記』に記されている物語。

神々の行為を通じて 世界の起源を明らかにします。 そこには日本の原点があり、 固有の精神や価値観が描かれています。

日本神話.comでは、

天地開闢~神武東征神話までの「神代」の物語を「日本神話」として定義しています。天皇即位以降の「人代」は神話ではなく歴史であり当サイトでは扱いません。そして、政治性や宗教性は一切排除し、純粋に「日本神話」という物語を楽しむスタンスで発信していきます。予めご承知おきをお願いします。

尚、近年は中世神話、中世日本紀が学問の対象領域として定着しています。記紀にもとづく日本神話に関する様々な言説が、中世という不安と混沌の世界で派生し、増殖し、独自な展開を遂げています。そしてこれらには、仏教思想が神仏習合などの形をとって強く影響しています。ですが、当サイトとしては、あくまで本来の日本神話を対象として、最新の学術研究成果をもとに、日本神話の物語とその解釈方法をお届けしていきたいと考えております。

 

『日本書紀』と『古事記』

同じ8世紀初頭に編纂された書物。具体的には、奈良遷都(710年)の2年後(712年)に『古事記』が、10年後(720年)に『日本書紀』が、それぞれ編纂されています。718年には『風土記』(全国の国情や古老の伝承などを記録して国に献じた地誌)、701年にはすでに『大宝律令』が編纂施行されるなど、律令国家体制が整備されるなかで、これらと一連の国家を挙げて取り組んだ事業が、『古事記』『日本書紀』編纂です。

対外的にも主張できる国家のアイデンティティを、歴史書にして構築しようと目論んだ訳です。天皇や皇室を中心とした、とりわけ、その原点ともいうべき神話には、質量ともに最大の力点を置いて編纂されています。

ともに日本最古の書物として位置づけられるものであり、この前半部分に「日本神話」が記載されているのです。

 項目 日本書紀 古事記
編纂 720年 712年
位置づけ 日本の正史 天皇家の私的な歴史書
目的  国際的に国家成立・歴史の正当性を示す 国内向けに天皇家の歴史と正当性を示す
内容 天地開闢~41代持統天皇 天地開闢~33代推古天皇
構成 全30巻 全3巻(上巻・中巻・下巻)
編者 川島皇子、忍壁皇子の2人の皇子を
中心とする
12人の皇族・豪族・官吏
天武天皇の勅命を受けて
稗田阿礼の誦習する帝紀と旧辞を
太安万侶が撰録

この中で、

当サイトの定義している「日本神話」として記載されているのが、

  • 『日本書紀』は、最初の「巻1」と「巻2」。そして神武紀が「巻3」で続きます。
  • 『古事記』は、最初の「上巻」。同様に神武紀が「中巻」の冒頭に続きます。

いずれも、神武紀の最後、神武天皇が橿原で初代天皇として即位した後は、天皇の即位年を起点として、例えば「神武天皇◎年◎月◎日(日は十干十二支の組み合わせによる)」と表示されるようになります。

つまり、歴史の記録がこれにより始まるので、神武天皇の即位が歴史と歴史以前とを分かつ画期となる訳です。

なので、当サイトとしては、

  • 神代・・・神話の時代
  • 神武紀・・・神話と歴史の時代
  • 即位以降・・・歴史の時代

として区別していきたいと思います。ただ、大別すれば、神代~即位までとそれ以降とに二分し、便宜的にですが、前者を神話、後者を歴史と規定することにしています。

尚、日本神話の「神代」部分の構成を視覚的に表現すると、このような形になります。物語の展開は、右から左です。

日本書紀と古事記の違い

上記内容についてはコチラも参考にされてください⇒「『日本書紀』と『古事記』の違いに見る「日本神話」の豊かさとか奥ゆかしさとか

 

『日本書紀』の構成

『日本書紀』巻第一 神代上

第一段「天地開闢と純男(3神)の化成」

本伝+一書①~⑥

⇒「天地開闢まとめ|『日本書紀』第一段本伝からポイントをわかりやすくまとめました(語訳付き)

第二段「四組の男女対偶神(8神)の化成」

本伝+一書①~②

第三段「神世七代」

本伝+一書①

第四段「伊弉諾尊・伊弉冉尊の磤馭慮島降下と、聖婚による大八洲国誕生」

本伝+一書①~⑩

第五段「山川草木、日神、月神、素戔嗚尊の誕生・分治と素戔嗚尊放逐」

本伝+一書①~⑪

第六段「素戔嗚尊、天照大神による誓約と男女の化生」

本伝+一書①~③

第七段「素戔嗚尊の暴虐と天照大神の岩窟隠れ、神事による出現と素戔嗚尊の贖罪・放逐」

本伝+一書①~③

第八段「素戔嗚尊による八岐大蛇退治、奇稲田姫との結婚、大己貴神の誕生。五十猛神による木種分布、大己貴神による国造り」

本伝+一書①~⑥

『日本書紀』巻第二 神代下

第九段「天神による葦原中国の平定と大己貴神の国譲り、天孫の降臨と国神の女との結婚」

本伝+一書①~⑦

第十段「海幸と山幸の争い、海神の助力による山幸の勝利と豊玉姫との結婚、出産」

本伝+一書①~③

第十一段「鸕鷀草葺不合尊うがやふきあえずのみことによるおばの玉依姫を妃とする神日本磐余彦尊(神武天皇)ら四男の出生」

本伝+一書①~④

『日本書紀』巻第三 神武紀

神武の生い立ちと東征発議

神武天皇(即位前は彦火火出見ひこほほでみは、天照大神あまてらすおおみかみの「第五世代 直系子孫」として誕生。母は海神の娘。4人兄弟の末っ子。生まれながら英明にして意志強固。兄たちを差し置いて15歳で皇太子。

第1回目:『分かる!神武東征神話|神武の生い立ち|天照大神の第五世代 子孫(来孫・らいそん))であり、海神の孫でもある件

そして45歳になると、兄たちや子・臣下に東征の意義をアツく語る。みんな激しく同意。そこで、さっそく「東征」の旅に出ます。

第2回目:『東征発議と旅立ち|東征の動機とか意義とか建国の決意とかを神武がアツく語った件

孔舎衛坂敗戦と五瀬命の死

日向を出発した神武一行。途中、吉備(岡山)に到るまで順風満帆。吉備では「高嶋宮たかしまのみや」を建て3年居住する間に、軍船を整備し食糧を備蓄。一挙に天下平定しようと目論みます。

第3回目:『東征順風・戦闘準備(日向~高嶋の宮)|半年かけて岡山まで移動して3年じっくり準備した件

遂に、東征軍は東に向かいます。船を連ねて「難波の碕なにわのみさき」に到り、更に遡って「白肩の津しらかたのつ」に上陸。大和入りの目印となる龍田たつたを通って中洲へ抜けようとしますが、狭くて通れず。。。戻って、胆駒山いこまやまを越えて目指す世界の中心「中洲ちゅうしゅう」へ入ろうとします。

第4回目:『難波碕から白肩の津へ|生駒山の白い崖を目印にドキドキしながら進軍した件

生駒山越えをしようとする神武の前に、大和最大の敵長髄彦ながすねびこが立ちはだかります。「孔舎衛坂くさえさか」で激戦となり、五瀬命いつせのみこと(長兄)が敵の矢で重傷を負います。神武は憂慮。「神策しんさく」をめぐらして「神祇を祭り、日を背に負う戦法」を採るべく撤退を決断。「草香の津」に到り、盾をてて雄叫びをあげます。

第5回:『孔舎衛坂激戦、敗退|スネの長い関西人に初戦敗退。神策めぐらし紀伊半島を迂回することにした件

深手を負った長兄「五瀬命いつせのみこと」は、「山城の水門」に到って瘡痛が激しくなり「まだ戦える身ながら、報復もせずに死ぬ無念」を口にし、ついに「竈山かまやま」に到ったとき薨去こうきょ。その地に葬ります。

第6回目:『長兄「五瀬命」の死|「ますらお」なのに復讐できず無念すぎたので、東征に復讐を追加した件

熊野入りと海難、兄たちの喪失

熊野の「神邑みわむら」に到り、「天磐楯あまのいわたて」に登り、異界(魔境)の地に踏み入れた事を実感。そこで軍を引き、注意深く進みますが、暴風雨に遭い、船は漂蕩。

この時、稲飯命いなひのみこと(次兄)は、海神を母にもつ身なのに海に苦しめられる理不尽を口にして海に入り、「鋤持さいもち神」となります。三毛入野命みけいりののみこと(3兄)もまた、海神を母や姨にもつのにどうして溺らせるのかと恨み、常世の国とこよのくにへ去ってしまいます。

第7回目:『熊野灘海難と兄の喪失|なぜ!?兄達は暴風雨の中で歎き恨み逝ってしまった件

陸難と天照大神による救援

海路から陸路へ転換。熊野の「荒坂津あらさかのつ」、現在の三重県熊野市大泊付近に到ります。ここから陸路を進んだ時、突然、神が毒気を吐き、神武を始め全軍が気力を喪って昏倒、絶体絶命の危機!!その時、天照大神が武甕雷神たけみかづちのかみに救援を命じ、葦原中國あしはらのなかつくにを平定した「剣」で全軍が正気回復。危機を脱出します。

第8回目:『熊野荒坂で全軍昏倒|神の毒気にヤラレて意識不明の重体に!?天照による危機救援は「葦原中國平定」再現の意味があった件

さらに、熊野の山を越えて中洲を目指しますが、山中の道が険しく行く手を阻まれ、進退窮まります。この時、再び、天照大神が救援。神武の夢に立ち、「頭八咫烏やたのからすを遣わすから引率者にせよ」と訓します。果たして飛来した頭八咫烏を「日臣命ひのおみのみこと」が追いつつ先導。宇陀に到ります。神武天皇は日臣命に道臣みちのおみの名を賜います。

第9回目:『頭八咫烏の導きと熊野越え|山で迷って進退窮まる!?天照による2度目の救援は「天孫降臨」の再現だった件

天香具山の埴土採取とうけひ

宇陀宇賀志うかし兄猾えうかし」「弟猾おとうかし兄弟に忠誠を尽くすように伝えると、兄は抵抗・弟恭順きょうじゅん。兄の謀計を弟が密告し、将軍「道臣みちのおみ」がそれを逆手に取り、激怒大喝して「兄猾えうかし」を圧死させる。さらに斬る。

「弟猾」が饗宴を設けて慰労すると、「彦火火出見ひこほほでみ(神武)」は兵士たちに酒肉を賜い、来目歌くめうたをうたう。

第10回目:『兄猾と弟猾|弟は聡く帰順したが、兄は謀(はかりごと)を企んだのでさらして斬った件

宇陀から軽装の兵を連れて吉野を省察し、各地で国神くにつかみと出会う。皆、オモシロい方々で従順。

第11回目:『吉野巡幸|先は敵ばっかりなので、まずは南の境界を固めようと思い立った件

宇陀の「高倉山」に登り、敵だらけの状況を確認。敵は大きく二つ。

  • 国見丘を中心とした八十梟帥やそたける・・・山の敵
  • 磐余を中心とした八十梟帥と首領の磯城彦しきひこ・・・平地の敵

第12回目:『宇陀から磐余一帯の敵布陣図|高倉山に登ってみたら敵ばっかり!マジ腹が立ったからワシは寝る件

夜見た夢で、天神が必勝の方法を伝授。弟猾も同じ内容を奏上。そこで夢の通りに作戦実行し、丹生川上で祭祀を行う。さらに、道臣を斎主とし「顕斎うつしいわい」の儀式を行い、祭りの場に高皇産霊尊たかみむすびのみことを現前させて祭神とし、供えた神饌を食することにより「神の守護」、つまり最強のパワーをゲット!

第13回目:『香具土採取と顕斎|天神憑依!スーパーサイヤ人状態になって敵を撃破しようとした件

最強の力を手に入れた神武は、まず「八十梟帥やそたける=敵」を国見山くにみやまで破る。残党掃討は将軍「道臣みちのおみ」が担当。「忍阪おっさかむら」に大きな家を作らせて饗宴きょうえんに誘い、そのたけなわ油断した時に全て殲滅。

第14回目:『国見丘の戦いと忍坂掃討作戦|すごいぞスーパー彦火火出見!敵軍撃破!残党掃討!そのパワーほんと流石な件

磯城彦しきひこ」=兄磯城えしき」「弟磯城おとしき兄弟を攻撃しようとし、「頭八咫烏」を遣わして帰順勧告。兄の「兄磯城えしき」は反抗。弟の「弟磯城おとしき」は恭順をもって迎え、饗を設けもてなした上で、東征軍のもとに参じて兄を告発。そこへ、椎根津彦しいねつひこが策略を建議。最終的に、見事兄磯城えしきを誅殺。

第15回目:『兄磯城討伐|やっとだよ。。。やっとたどり着いた大和平野(中洲)。感慨に浸る暇なく目の前の敵に集中するでござるの巻

第16回目:『兄磯城討伐・磐余制圧②|これで大和の東を全て制圧!日を背に戦うと不思議なくらい勝ててしまう件

第17回目:『兄磯城討伐・磐余制圧③|戦う前に意思確認?臣下献策まま実行?それはきっと神武の成長と分かってきた感覚の件

長髄彦との最終決戦と大和平定

遂に最終決戦へ。「長髄彦ながすねびこ」を猛攻撃。しかし、なかなか勝を得られない。その折も折、突然曇りひょうが降るなか金色こがね霊鵄くしきとびが飛来して天皇の弓弭ゆはずに止まる。流雷の光り輝きにより、長髄彦軍は眩惑げんわくして力戦不能に陥ります。

第18回目:『金鵄飛来=祥瑞応見|「瑞(みつ)」は王の聖徳に天が応えて示す「しるし」。古代にはそれなりのもんげー制度があった件

第19回目:『長髄彦最終決戦|分からんちんども とっちめちん!手前勝手な理屈ばかりで道理無しのスネ長(すねなが)男をイテこました件

最強の敵を倒した東征一行は、中洲に進軍。波哆丘岬はたのおかさき和珥坂下わにのさかした長柄丘岬ながらのおかさき各地に勢力を張って帰服しない「土蜘蛛つちぐも=反抗する敵」を殺す。そして、高尾張邑(御所市)の「土蜘蛛」を「くずの網」で襲って殺す。遂に、東征による天下平定事業がここに完結します。

第20回目:『中洲平定と事蹟伝承|大和平野各地の土蜘蛛さんを叩いて平定完了!あとは東征の事蹟を伝えておきたい件

橿原宮造営と即位

第21回目:『宮殿造営宣言|東征開始から6年が経過した今、天照から始まる神々の系譜や政治を踏まえ素晴らしい国をつくろうとした件

第22回目:『正妃蹈韛五十鈴媛命|現妻さしおき新たに正妃をお迎えす。イヤ、これには深~い理由(ワケ)があって、、、の件

第23回目:『事代主神の子、媛蹈韛五十鈴姫命の出自|フツーではない交わり方で孕んだ子だからこそフツーではないお姫様になった件

辛酉かのととりの年の春、正月1日、彦火火出見ひこほほでみ橿原宮かしはらのみやで即位。この年を天皇すめらみことの元年とし、正妃を尊んで皇后きさきとした。

第24回目:『十干・十二支を使った暦日と神武東征神話|暦の最初は「甲寅」。そして「辛酉」の年には革命が起きると考えた件

第25回目:『橿原宮即位と東征完結|歴史はココから始まる。橿原宮で即位し世界最古の国「日本」をつくった件

第26回目:『論功行賞と国見|エピローグ!論功行賞を行い、国見をして五穀豊饒の国「秋津洲(あきづしま)」を望み見た件

 

『古事記』の構成

『古事記』上巻

天地開闢と神世七世

伊邪那岐と伊邪那美神の結婚と国生み・神生み

須佐之男命と天照大神の誓約と岩戸隠れ

須佐之男命の八岐大蛇退治

大国主神の根の国訪問と須佐之男命による試練

葦原中國の平定

邇邇芸命の誕生と天孫降臨

海幸彦・山幸彦

鵜葦草不合命の誕生

『古事記』中巻 神武紀

神倭伊波礼毘古命と東征

 

最後に

日本神話とは 『日本書紀』や『古事記』に記されている物語です。神々の行為を通じて 世界の起源を明らかにしており、そこには日本の原点があり、 固有の精神や価値観が描かれています。

この日本にしかない貴重な神話を確かな情報をもとにお伝えしていきたいと考えております。