お正月飾りといえば、欠かせないのが「鏡餅」ですよね。
でも、お正月に鏡餅を飾るようになったのは?
いや、そもそも「お餅」に関して神話的伝承はあるのでしょうか?
という事で、現代的鏡餅イベントの詳細は他にお任せするとして、当サイトならではの古代文献をもとにマニアックなところで調べてみました。
鏡餅は飾っていただきますが、古代「お餅」は白鳥になったらしいです。
目次
「お餅」に関する最古の伝承
結論から先に。お餅に関する最古の伝承は、奈良時代のはじめ各地の伝承を集めて編纂された『風土記(ふどき)』のなかにありました!
ちなみに、この『風土記』、今は断片的に残っているだけです。かろうじて残っているものを指して「風土記逸文」と呼んでいます。
この現存する『風土記』中の、『筑紫風土記』の逸文(か否かは確かではないですが)に、「お餅」に関する最古の伝承がみられます。
「餅の的」~『筑紫風土記』の逸文より~
①豊後の国、球珠の郡に移り住んだ者が、家を造って、田を耕作して住むようになった。
②やがて、その者は豊かになり、おごった挙句に酒宴に興じ、「餅」を弓の的にして射た。
③すると、その餅が「白鳥」になって飛び去り、それによりその者は没落したという。
豊後の国、球珠(くず)の郡・・・大分県球珠郡九重町田野を指すと思われる
神話的要素を多分にふくんだお話ですね。
「お餅が白鳥になる」
そのイメージに古代日本の価値観が表れているように思います。
お餅の伝承から分かる事
さて、この伝承から分かるのは、
①「お餅」が神聖な食べ物だった事
②なので、粗末に扱えば神罰を受ける事
ということですね。
こうした考え方をもとに、後世において、お正月に神様にお供えするのにふさわしいものとされるようになった、と考えられます。
これは現代でも十分通じるお話で。新年をお祝いし清々しい気持ちになれるのがお正月、鏡餅を囲んでみんなで新年を迎えられたことに感謝しながら過ごすのがいいですよね。
お餅に関する古代のお話。お正月のささやかなお供え話として是非。
まとめ
古代、「お餅」は神聖な食べ物でした。なので、粗末に扱えば白鳥になって飛んで行ってしまいますし、後のち神罰を受けることになります。
これは現代でも十分通じるお話で。新年をお祝いし清々しい気持ちになれるのがお正月、鏡餅を囲んでみんなで新年を迎えられたことに感謝しながら過ごすのがいいと思います。
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