京都にある吉田神社の節分祭を地元民だった私、さるたひこがガイドします。
実は、小学校から中学にかけて吉田山の上に住んでいた私、学校の通学路は吉田神社で。毎日境内を通過して登校。そして毎年の節分祭になると、それまで貯めてたお小遣いを握りしめて祭りに繰り出す。。なんせ、吉田神社の節分祭は出店がスゴイんです。なんか、、もう、、カオス?
今回は、そんな思い出深い吉田神社の節分祭を、私さるたひこの勝手な思い入れも織り交ぜながらガイドさせていただきます。
吉田神社の節分祭|節分厄除詣り発祥の地!室町時代から続く京洛の一大イベント!吉田神社の節分祭を元地元民がガイドします!!
目次
- 1 吉田神社の節分祭|節分厄除詣り発祥の地!室町時代から続く京洛の一大イベント!吉田神社の節分祭を元地元民がガイドします!!
- 1.1 吉田神社の節分祭とは?
- 1.2 吉田神社の節分祭:参道の両脇にずらりと並ぶ出店の数々、、中でも鉄板は「出町のたいやき」!吉田神社の節分祭の時しか買えないレアアイテムです。
- 1.3 吉田神社の節分祭:京都市民的には、いや左京区民だけかもしれないが、、古神符守札は火炉祭りでお焚き上げ!
- 1.4 吉田神社の節分祭:本宮で販売してる福豆は鉄板アイテム!抽選くじ引き券付き!当たれば豪華賞品が??でも、もらうためには神社にもう一度来ないといけません!
- 1.5 吉田神社の節分祭:大元宮の厄塚は吉田神社節分祭のメインコンテンツ!厄落としと一年の健康をお祈りせよ!
- 1.6 吉田神社の節分祭:山蔭神社そばにある出店で年越し蕎麦を食う!包丁の神、料理飲食の祖神に蕎麦を通じて無病息災を願う!
- 1.7 吉田神社の節分祭:菓祖神社でいただく豆茶が最高!お菓子と一緒に召し上がれ!
- 1.8 おまけ:吉田神社の節分祭に出てらっしゃる出店の皆さん。特に気になったやつをピックアップ!
- 2 吉田神社節分祭 まとめ
吉田神社の節分祭とは?
吉田神社の節分祭は、室町時代から続く京洛の一大イベント。もう、この時点で京都です。室町時代って、、
コロナにより減少はあるものの、概ね例年約50万人の参拝者が訪れるとされる結構な規模のお祭りであります。日程は3日間。メインはやはり、2月2、3日の二日間。
2日 | 節分前日祭 疫神祭 追儺式(鬼やらい神事) |
本宮・大元宮 大元宮 本宮 |
3日 | 節分当日祭 火炉祭 |
本宮・大元宮 本宮 |
4日 | 節分後日祭 | 本宮・大元宮 |
個人的に非常に思い出深いのは、やはり、追儺式と火炉祭ですね。
追儺式はこんな感じで、超絶恐ろしい鬼どもが登場してたっけな。子供心にこれはトラウマ必須の案件です。コロナで一時中断されたものの、2023年から復活し始めてます。
そして火炉祭は、3日の夜から燃やす巨大キャンプファイヤー?夜遅くまで大勢の人たちで賑わいます。境内の杉の木から湯気が立っていたのを覚えています。巨大な火ですからね、熱で木の幹の水蒸気が湯気立つわけです。
京都の節分といえば、吉田神社の節分祭と言っても過言ではない!?元地元民だったからこそ断言させていただきます。
その上で、、吉田神社の節分祭で押さえておきたい6つのポイントがありますので勝手にご紹介。
- 参道の両脇にずらりと並ぶ出店の数々、、中でも鉄板は「出町のたいやき」!吉田神社の節分祭の時しか買えないレアアイテムです。
- 京都市民的には、いや左京区民だけかもしれないが、、古神符守札は火炉祭りでお焚き上げ!
- 本宮で販売してる福豆は鉄板アイテム!抽選くじ引き券付き!当たれば豪華賞品が??でも、もらうためには神社にもう一度来ないといけません!
- 大元宮の厄塚は吉田神社節分祭のメインコンテンツ!厄落としと一年の健康をお祈りせよ!
- 山蔭神社そばにある出店で蕎麦を食う!包丁の神、料理飲食の祖神のご利益をいただきながら無病息災を願う!
- 菓祖神社でいただく豆茶が最高!お菓子と一緒に召し上がれ!
ということで、
以下、上記6つのポイントを織り交ぜながら吉田神社の節分祭をご案内申し上げます。
吉田神社の節分祭:参道の両脇にずらりと並ぶ出店の数々、、中でも鉄板は「出町のたいやき」!吉田神社の節分祭の時しか買えないレアアイテムです。
まずは東山東一条の交差点からスタート。
吉田神社の節分祭では、この交差点から吉田神社へ至る東一条通りが歩行者天国になります。
▲ご覧の通り、道路の両側にずらりと出店が並びます。写真は、午前中の様子なのでまだそれほど人は来てません。これが夕方から夜になると参拝客でごった返します。
吉田神社の節分祭鉄板チェックその1。出町のたいやき!!!
こちら、近くの出町柳とか出町商店街って場所があるんですが、「出町のたいやき」といいながら出町に店があるわけでもなく、なんなら屋台としてどこかでやってるって訳でもなく、、年に一度の節分祭のためだけの「たい焼き屋さん」なんす。激レアでしょ!??
▲お味は「あんこ」「くりーむ」の二種類。あんこは「粒あん」と「こしあん」のブレンドであります。めっちゃ美味しそう!!!
てか、美味しいから絶対食べてや。
▲どっかで見たことあると思ったら、、、取材してた。
▲ここからいよいよ吉田神社の境内に入っていきます。
▲参道は左右に別れます。その両方に出店がずらり。まずは左側通行で参ります。
▲懐かしい出店の皆さん。郷愁を誘ってくれます。ほんと、小学生の頃とか、年に1回の夢みたいな世界だったよな。。。
▲本宮へ続く第二鳥居です。ここで手を洗います。
▲階段を登ったところが広場になってまして、、そこでお焚き上げが行われます。
▲懐かしすぎる!じゃんけんグリコとかして通学してましたな、、、あの頃はやけに広く、大きく見えてた階段がこんなに小さく見えるなんて。。。
吉田神社の節分祭:京都市民的には、いや左京区民だけかもしれないが、、古神符守札は火炉祭りでお焚き上げ!
世間的には、古神符守札とかは、お正月の時、初詣の時とかに神社にお返しするイメージかと思いますが、、、京都市民的には、いや、京都市左京区民だけかもしれませんが、古神符守札は当然、吉田神社の節分祭でお焚き上げと相場が決まっております。
▲本宮手前の広場に穴が掘られ、火炉祭用の鉄骨が組まれます。最終的には天井まで届くくらいの古神符守札山が出来上がります。
▲古神符守札をお預けしましょう。これ吉田神社の節分祭鉄板チェックの2つ目やで。
吉田神社の節分祭:本宮で販売してる福豆は鉄板アイテム!抽選くじ引き券付き!当たれば豪華賞品が??でも、もらうためには神社にもう一度来ないといけません!
吉田神社の節分祭鉄板チェックその3。本宮で販売している福豆は買え!の巻。
▲こちら、吉田神社本宮。
まずはお参りをしましょう。
吉田神社の御祭神:
- 第一殿:健御賀豆知命
- 第二殿:伊波比主命
- 第三殿:天之子八根命
- 第四殿:比売神
社伝曰く、、、
第一殿・第二殿の御祭神は諸々の災難より逃れ幸福を勝ち取る厄除・開運の神、第三殿の御祭神は神祇の祖神であり思慮深き学問の神、第四殿の御祭神は女神として女性に特別の徳を授ける神様です。また第三殿・第四殿は夫婦神として、良縁や夫婦和合の御神徳をお授け下さいます。 (吉田神社説明より)
とのことで。ありがたいことこの上ない!
御参拝が終わったらコレ!
吉田神社節分祭名物、福豆!!!
正式名称「抽選券付き厄除け福豆」!京都市内を中心とした事業所から協賛してもらった賞品が福当たりするという素晴らしい豆であります。
ちなみに、、、
福豆の袋は「梔色」というやつで、コレ、古くから魔除けの力があるとされてる色なんです。節分祭中の特別神符はもちろん神札神符に至るまで梔色に染められ、尚一層のパワーをもってお護り頂くのです!!!
▲もちろん、梔色福豆、私もいただきました!!!
▲これが抽選券。要は、宝くじと同じ感じで。1週間後の京都新聞朝刊で当選番号が発表されますので、それを京都市民は固唾を呑んでチェックするという伝統行事です。
▲賞品陳列所。豆を食べるだけで、こんなに素敵な商品が当たるなんて!!昭和っていい時代でしたね。。。
その他、、本宮では色々いただけます。
ということで、ここからは、吉田山の上の方へ向かいます。
本宮前の広場には鹿がおられます。
コチラ、神様の使いとされる鹿。
実は、昭和32年(1957)、吉田神社の御鎮座千百年記念事業の一つとして、境内の一角に鹿を遊ばせたことがあったらしく、、で、実際にやってみたら鹿が増えまくってしまい、、、周辺住民、地域への配慮から鹿を遊ばせるのは断念。代わりに昭和60年、この鹿の像がつくられた次第。。
いろいろありました。。。
▲広場から大元宮の方へ向かいます。左手の階段は、菓祖神社へ続きます。これは、後で。まずは右手へ進みましょう。
▲大元宮へ続く参道沿いにも屋台がずらりと並んでます。
▲しばらく進むと大元宮の広場に到着です。
吉田神社の節分祭:大元宮の厄塚は吉田神社節分祭のメインコンテンツ!厄落としと一年の健康をお祈りせよ!
吉田神道の教義において、大元宮は宇宙軸を現す!とされてます。
宇宙軸???
いまだによく分かりませんが、、
始まりの神(虚無大元尊神)を中心に祀り、そこから生まれ来る八百万の神々を祀る事で、全国の神々を祀る社と位置付けられてます。
普段はコチラ↑中門から参拝なんですが、節分祭(他にはお正月とか毎月1日とか)は特別に中に入れて、大元宮本殿や東西諸神社に参拝できるんです!
御祭神:天神地祇八百萬神
ちなみに、、真ん中に立ってるのが、厄塚!
コレ、節分の時に特別に設置されるもので、参拝者の厄を負してくれる超絶塚。厄神や心に潜む鬼を塚に封じ込め、社殿と繋がった注連縄により八百万の神との感応を願って一年の健康を祈る。。。
この「厄塚」こそが吉田神社節分祭のメインコンテンツ!厄落としと一年の健康をお祈りしましょう!
ちなみに、、大元宮の屋根は八角形!コレ、吉田神道の理想形として統合を象徴。
密教、儒教、陰陽道、道教などのいろんな宗教や思想を統合した吉田神道ならではの理想形とかなんとか、、さすが大元宮宇宙軸!
大元宮の周囲には、東西諸神社。伊勢二宮をはじめ全国の式内社3132座を奉祀!
つまり、、大元宮に参拝すれば、全国の神社にお参りをしたのと同じ効験をいただける!!超絶コスパ!!!
▲そして、東諸神社の背後に、東神明社(内宮源)。天照皇大神を祭ります。
▲さらに、西諸神社の背後に、西神明社(外宮源)。豊宇氣比売神を祭る!!
吉田神社の節分祭:山蔭神社そばにある出店で年越し蕎麦を食う!包丁の神、料理飲食の祖神に蕎麦を通じて無病息災を願う!
本宮も大元宮もお参りした、豆もゲットし、厄塚に触れて厄落としもした。そしたら次は、、、
腹ごしらえ!!!
ということで向かうのは、山蔭神社!!!ココに、河道屋のれん会が毎年出してる「年越そば」があるんです!!
大元宮から本宮方向へ戻り、坂道を下って行くと途中にあります。
御祭神:藤原山蔭
藤原山蔭さん、実は、吉田神社の創建に関わったお方であり、さらに、日本料理の礎を築いた“料理の神様”的なお方だったりするんです!
詳しくは、蕎麦でもいただきながら、、、
コチラ、吉田神社節分祭で必ずいただきたい鉄板そば!!京都御池で古くから蕎麦屋さんをやってらっしゃる「総本家 河道屋」さん中心に河道屋のれん会として「そば出張店」を出されてる訳です!
昭和27年から続く伝統ですなぁ。
▲店内、というか、テント内の様子。山蔭神社の参道階段のところに設置されてるので、階段状のお店になっとります。めっちゃユニーク!
▲コチラが、鉄板名物「年越そば」!!!大根おろしと海苔のシンプルな蕎麦であります。冷えた体を温めあれ!!
2月なのに「年越そば」ってなんで?とツッこまれた読者の皆さんは鋭い!そうなんです、コチラ、年越の蕎麦なんですよね。
コレ、実は、もともとは「年越そば」は、立春である節分の時に食べていたからなんです。
そもそも「節分」は、その字が意味するように「季節を分ける」という意味で、立春・立夏・立秋・立冬の前日のことを指します。で、旧暦では立春が新年の始まりとされていたことから、立春の前日である「節分」に食べるそばが「年越そば」という訳。
1月が新年とされるようになったのは、明治に入ってから。なので、暦が新暦になって以降は、12月31日に食べるそばが「年越しそば」と呼ばれてる次第。
ということで、
蕎麦をいただきながら、小話ついでにもう一つ。
先程の、藤原山蔭さんについて。
実は、吉田神社は、藤原山蔭さん(当時、中納言)によって創建された神社だったりします。
859年(貞観元年)、平安京の守護神として吉田山に創建。平安時代、強大な権力を握っていた藤原氏が、一族にゆかりのある奈良・春日大社から御魂を分けてもらい創建された経緯あり。その中心人物が藤原山蔭さんだったんす。
しかも!
吉田神社を創建した藤原山蔭さん、実は、光孝天皇の指示で料理に関するマニュアルや手順をまとめたお方だったりもして、。
当時は、料理を「庖丁」といい、その手順を記録として残したものを「式」と言っていたのですが、要は、儀式における「庖丁式」として整え、神に対して神饌として供する作法とか儀礼を構築されたお方なんすね。
つまり、別の言い方をすると、料理の神様であり、なんなら、日本料理の礎を築いた偉いエライお方だったりするんです。ちなみに、、山蔭さんご自身の庖丁の腕前も超絶だったそうで、、
1957年(昭和32年)、吉田神社「御鎮座1100年大祭」の機運に合わせ、京料理という超絶文化がある京都に「料理の神様」をお招きしたい!という全国の料理飲食関係者の強い想いが結集。その際に、御祭神として選ばれたのが、料理の神様としてふさわしい方&吉田神社創建に所縁のある方!ということで、藤原山蔭さんを置いて他に無し!ってことで山蔭神社となっております。
いやー、それにしても蕎麦、うまいな〜
吉田神社の節分祭:菓祖神社でいただく豆茶が最高!お菓子と一緒に召し上がれ!
お蕎麦を召し上がって、年越ししたあとは、ちょっとおやつタイム!
次に向かうのは、菓祖神社!!!
山蔭神社から本宮方面へ。
▲本宮の広場南側に、菓祖神社へ向かう石段があります。
▲コチラが菓祖神社入り口!!
▲全国的にも珍しい、菓祖神社
御祭神:
田道間守命
林浄因命
果物の祖とされてる橘(ミカン)を日本に持ち帰ったとされる田道間守命と、日本で初めて饅頭をつくったとされる林浄因命の2神を「菓子の祖神」としてお祭りしてます。
▲御参拝されたら、お菓子の時間!いや、おやつの時間!!!
▲おやつが無料で食べられる!!(←小学生の頃の認識です。。)。お気持ちを入れていただき、お菓子と豆茶をいただいてください。
▲あったかい豆茶と、お菓子をいただきながら、、、
ちょっと小話。
1957年(昭和32年)、吉田神社「御鎮座1100年大祭」の機運に合わせ、京都菓子業界の総意により菓祖神社創建奉賛会が結成され、同年11月11日に、兵庫県の中島神社、和歌山県の橘本神社、奈良県の林神社のご祭神を鎮祭された経緯あり。
さらに、
御祭神である田道間守命についてはコチラをチェック!
非時香菓(ときじくのかくのみ)|常世の国に生えるという不老長寿の実が奈良に!?田道間守が持ち帰った伝説の非時香菓(橘)を近鉄電車の傍で確認した!
おまけ:吉田神社の節分祭に出てらっしゃる出店の皆さん。特に気になったやつをピックアップ!
ということで、最後は、吉田神社節分祭名物!!!帰り道に並ぶ出店の皆さん!!!
いやー、もう、、これ、カオス。。。
吉田神社節分祭 まとめ
吉田神社の節分祭
室町時代から続く京洛の一大イベント。
コロナにより減少はあるものの、概ね例年約50万人の参拝者が訪れるとされる結構な規模のお祭り。日程は3日間。
2日 | 節分前日祭 疫神祭 追儺式(鬼やらい神事) |
本宮・大元宮 大元宮 本宮 |
3日 | 節分当日祭 火炉祭 |
本宮・大元宮 本宮 |
4日 | 節分後日祭 | 本宮・大元宮 |
京都の節分といえば、吉田神社の節分祭と言っても過言ではない!?元地元民だったからこそ断言させていただきます。
その上で、、吉田神社の節分祭で押さえておきたい6つのポイント
- 参道の両脇にずらりと並ぶ出店の数々、、中でも鉄板は「出町のたいやき」!吉田神社の節分祭の時しか買えないレアアイテムです。
- 京都市民的には、いや左京区民だけかもしれないが、、古神符守札は火炉祭りでお焚き上げ!
- 本宮で販売してる福豆は鉄板アイテム!抽選くじ引き券付き!当たれば豪華賞品が??でも、もらうためには神社にもう一度来ないといけません!
- 大元宮の厄塚は吉田神社節分祭のメインコンテンツ!厄落としと一年の健康をお祈りせよ!
- 山蔭神社そばにある出店で蕎麦を食う!包丁の神、料理飲食の祖神のご利益をいただきながら無病息災を願う!
- 菓祖神社でいただく豆茶が最高!お菓子と一緒に召し上がれ!
以上、
ぜひご参考にいただいて吉田神社の節分祭を楽しんでいただければ幸いです。京都大好きです。
住所 | 〒606-8311 京都府京都市左京区吉田神楽岡町30 |
駐車場 | 普段はあるのですが、節分祭の時はなし。近くのコインパーキング利用。バス利用をオススメします。 |
トイレ | あり |
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