「丹生神社」は奈良県宇陀市榛原にあります。
「にふ」と表記しますが、発音上は「にう/にゅう」。近鉄特急の停まる「榛原駅」から車で10分程度。
山沿いに165号線が通っていて、そこから山の斜面に沿って細い道を登って行ったところにぽつんと建ってます。今は訪れる人も少なく、忘れ去られたような神社ですが、実はココ、神武東征神話的に超重要なスポットです。
実は、「必勝祈願」「事業繁栄」の御利益パワーは日本最強とも言えるスポットなのです。
今回は、神武東征神話の他、地元の自治会長さんともお話した内容もあわせてご紹介です。
丹生神社(にふじんじゃ)|神武が「うけひ」の儀式を行った超重要パワースポットは地元の皆さんが支える神秘的な神社だった件
目次
丹生神社への道
場所は、奈良県宇陀市榛原雨師。近鉄「榛原駅」から車で10分ほどの山の中。
実は、奈良県宇陀市は日本神話に関連する超重要エリア。今回ご紹介する丹生神社の他、数々の神話の伝承地が存在します。
165号線から山へ入っていきますが、その手前に広がるのが、「宇陀の朝原」。神武が「祈ひ」を行なったときに超常現象が発生したと伝わる地です。本件後ほど。
さて、「宇陀朝原」の道を挟んで反対側、神社へ続く道の入口はこんな感じ。
▲ナビがないと危うく見逃してしまうくらい目立たない小道です。
斜面を登っていくと、、、
▲民家がありますので、それを左手へ。さらに山のほうへ登っていきます。
さらに登っていくと、、、
キタ━(゚∀゚)━! 丹生神社!
ぽつんと入口があります。
後ろを振り向くと、あら素敵な景色。
丹生神社の境内
境内への入口、後ほど解説しますが、「菟田川之朝原伝承地」の碑が建ってます。これが超重要スポットの証!
▲「伝承地」のお話はコチラで詳しく解説中。昭和15年、当時の内閣による「神武聖蹟調査」です。マニアックですが是非。
さて、鳥居をくぐって境内へはいると坂道が続きます。
登る登る。
まだ登る。
ようやく見えてきました。
▲階段の上は、ちょっとした広場になっています。お祭りのときは、ここに近所の氏子の皆さんが集まります。
▲こちら、手水舎。タオルがいい味を出しています。
実はさるたひこ、コチラには何度か来ておりまして、特に雨あがりの日なんか、その神秘的な雰囲気はサイコーであります!
▲いかがですか?!この神秘的な感じ!ちなみにコチラ、昨年訪問したときの状態。高い木々に囲まれひっそりと建つ神社は神秘的な雰囲気をビシビシ感じます。マイナスイオンもたっぷり♪
地元の自治会長さんとお話する機会があったのですが、この「丹生神社」は2016年に遷宮というか「社殿の建て替え」を行う節目の年でした。お祭りは4月3日がメイン。
2015年暮れから2016年にかけては、ちょうど建て替えの最中でした。
必勝祈願の儀式「祈(うけひ)」にちなむ丹生神社
さて、
冒頭に触れた「超重要パワースポット」の意味をこれからご説明します。根拠は『日本書紀』に記載されてる「神武東征神話」。
「東征神話」における、非常に重要な儀式に「丹生」が登場。
「九月の甲子が朔にあたる戊辰(五日)」の段(『日本書紀』より)。
概要は以下の通り。
- 天香久山で採取した土で祭器をつくり、丹生川のほとりで天神地神を祭る。
- すると、宇陀川の朝原で超常現象発生。神武はこれを見て「イケる!」と確信。
- 勝敗を占う「祈の儀式」を行ったところ、祈りの通りに「土で作った皿が飴状になり」、「祭器を川に沈めると魚が浮き上がった」。つまり、「必勝」という占い結果が出た。
- そこで神武は道臣を斎主とする「顕斎」の儀式を執行。すると「高皇産霊尊」が現前し神武は最強のパワーをゲットする。
『日本書紀』より概要まとめ
という話。詳しくはこちらで。
先ほど触れた「宇陀川の朝原伝承地」の碑は、この「一連の儀式」がこの地で行われたということを証明しているのです。
そして、東征神話では、この儀式以降、神武は「最強のパワー」を手に入れ、敵軍を次々と殲滅し、最後に橿原で即位する展開になってます。
神武東征神話全体の中で、東大阪の孔舎衙で最初の敗戦を経験し以後苦難の連続だった「東征」は、この「宇陀の丹生における儀式」を基点に大きく転換する訳です。
この意味で、「丹生」という場所はめっちゃ重要であり、これにちなむ「丹生神社」は超絶パワースポット。日本で唯一の高皇産霊尊降臨の地であります。
「必勝祈願」に御利益がある神社であり、その神話的背景から日本最強だと言えます。なぜならこの儀式を経て勝利と建国へ繋がった訳なので。
壁を突破したい、受験を控えている方、事業の成功を祈願したい方、是非ここを訪れてみてください。日本神話が保証する正当な神社です。
ちなみに、
丹生神社の現状もご説明しておきます。
今、丹生神社は地元の皆さんの支援でなんとか存続できている状態です。今年、40年に1度の遷宮を予定していますが、これも、自治会長さんはじめ地元の皆さんがコツコツと遷宮資金を拠出したお金で行われます。
一方で、この地域も過疎や高齢化が進み、次40年後の遷宮はどうなるか分かりません。地域の文化や伝統が消えかかろうとしている訳で、何かしらの支援や存続するための仕組みが必要な状況です。
日本神話が伝える非常に重要なパワースポットなのに、参拝者が少ないために存続の危機に瀕していることは、なんともいたたまれない気持ちになります。本稿を通じて少しでも丹生神社の認知度が高まり、少しでも参拝者が増え、少しでも神社の存続や伝統文化の継承に繋がればと切に願います。
この地については当サイトでも継続的に情報発信をしていきたいと考えています。あと、丹生川上神社系列との関係性も別稿で詳しくご説明します。
まとめ
丹生神社
奈良県宇陀市榛原にある「丹生神社」は、神武東征神話の重要な転換点となった儀式が行われた超重要なパワースポット。
その儀式とは、神武東征の必勝祈願であり、国家創建の基礎となったもの。その意味で、御利益的には日本最強です。
今は当時のおもかげも無くひっそりとたたずむ神社であり、この地で営まれてきた遷宮式はじめ文化継続の危機にあります。奈良県橿原にお越しの際は、少し足を延ばしてこの神社への参拝をされてください。
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場所:奈良県宇陀市榛原雨師366
駐車場となるちょっとした広場はあるのですが、そこまで上がるのに車一台通るのがやっとの細道を上がっていきます。ご注意ください。
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