日本神話風「おせち料理レシピ」|「年神様」を迎えて、家族みんなの1年の無事と幸せを願う行事だからこそ、海の幸・山の幸を揃えよう。

 

お正月と言えば「おせち料理」。各地域、各家庭でいろいろなレシピがあると思います。

其の中で、このサイトならではの「日本神話風おせち料理レシピ」をご紹介。

「レシピ」と言っても、神話の時代で、しかも神様の料理なので細かい内容はありませんが、ココは外せない!というポイントがありますので、それをご紹介したいと思います。

 

日本神話風「おせち料理レシピ」|「年神様」を迎えて、家族みんなの1年の無事と幸せを願う行事だからこそ、海の幸・山の幸を揃えよう。

おせち料理とは、年神様を迎え新年をお祝いする料理

そもそも「お正月」というのは、

新年に各家庭にやって来る「年神様」を迎えて、家族みんなの1年の無事と幸せを願う行事。

「年神様」は「歳徳神としとくじん」とも言われ、新年の豊作をもたらし、子孫の繁栄を見守ってくれる神様です。その「年神様」を迎え、お供えをしてから家族でいただくお祝いの料理が「おせち料理」という訳ですね。

さて、

これからご紹介する神話レシピですが、もちろん、神話の時代に「お正月」はありません。

ですが、「おせち料理」に相当する「料理レシピ」が記載されている箇所があるのです。しかも、「(天上の)神様をお迎えして、宴を催す」という、まさにお正月の「お迎え」の意味と同じ場面!

そこから、日本神話が教えてくれる「おせち料理レシピ」のポイントを見てみましょう。

 

海の幸・山の幸をたくさん揃えよう

『日本書紀』第五段(一書の第11)より。しばし、日本神話の現場をお付き合いください。

登場人物、いや、登場神は以下。

  • 天照大神:高天原の統治者。
  • 月夜見尊:天照大神の弟的な神。地上にいる保食神の様子を偵察する任務を受けます。
  • 保食神:地上の神。月夜見尊をおもてなしします。

場面としては、

天照大神の指令(地上にいる保食神の様子を偵察)を受けて地上に降下した月夜見尊に対して、保食神が国の飯、海の魚、山の獣をもって饗とし、激しくもてなすところ。

 月夜見尊が(天照大神の)勅命を受けて降り、保食神うけもちのかみのもとに到ると、保食神はさっそく首を巡めぐらし、国に向かえば口から飯を出し、また海に向かえば大小さまざまな魚を口から出し、また山に向かえば大小さまざま獣を口から出した。それらのありとあらゆる品物を備え、数え切れないほどたくさんの机に積み上げて饗応した。

 月夜見尊受勅而降。已到于保食神許。保食神乃廻首、嚮国。則自口出飯。又嚮海則鰭広・鰭狭亦自口出。又嚮山。則毛麁毛柔亦自口出。夫品物悉備。貯之百机而饗之。 (引用:『日本書紀』巻第一(神代上)第五段〔一書11〕より一部抜粋)

詳細の解説はこちら↓で

●必読→ 『日本書紀』巻第一(神代上)第五段〔一書11〕 天照大神の天上統治と農業開始

月夜見尊をもてなす保食神。

コレ、状況としては、天上からエラい神様(天神)が降りて来た、ってことで。下々の、、国神としては当然、響宴をひらいて最高のおもてなしで対応すべき局面であります。

保食神のもてなした内容。実は、非常にロジカルに組まれてます。整理すると以下の通り。

場所
口出したもの 鰭広 毛麁
鰭狭 毛柔

まず、国。

コレは、領域・人民・主権の3要件が揃ったいわゆる「国家」ではなく、その前段的な「国」のイメージ。もちろん、ゆくゆくは統治者のもとで人民が豊かな実りのもとで生活する国になることは想定されてます。

だからこその、飯。ご飯ですよね。

次に、海。

鰭が広い魚、鰭が狭い魚、ということで、「大小さまざまな魚」という意味になります。神様的には魚は「鰭」で分類するのがいいみたいです。オモロー!ですよね。

最後に、山。

毛が麁い動物、毛が柔らかい動物、ということで、「大小さまざまな動物」という意味に。こちらも、神様的には動物の分類整理には、毛並みを重視されるようです。

これら含め、

ありとあらゆる品物を揃えて、数え切れないほどたくさんの机に積み上げておもてなしするのが神様的流儀。

ご飯、山の幸、海の幸が、数え切れないほどたくさんの机に積み上げられ、ズラーっと並んでいる、果てが見えないくらいの光景、、、スゴイっす。しっかりチェック。

今回ご紹介した、

  1. ご飯
  2. 大小様々な「魚」・・・海の幸
  3. 大小様々な「動物」・・・山の幸

を、かぞえきれないくらいたくさん料理として用意した、という内容。

これが、神様をお迎えする「料理レシピ」です。

 

ご飯と海の幸・山の幸を、できる限りたくさん揃える事。

日本神話風の「おもてなし作法」ですね。

 

一般的な「おせち料理」と比較

ということで、一般的に言われる料理レシピと比べてみましょう。

一般的には以下の通り。

【おせちレシピ】

・「黒豆」:子孫繁栄、五穀豊穣、黒く日焼けするほど健康で達者(まめ)に働けるようにとの意味

・「数の子」:ニシンの子で「二親顕在」の意味に通じ、子宝に恵まれるようにとの意味。子孫繁栄を願う。

・「田作り(ごまめ)」:五穀豊穣を祈って「五万米」の字をあて、田の肥料として撒いた事から田作りとも呼ばれる。

・「紅白かまぼこ」:かまぼこは「日の出」を象徴。紅白は平安を意味し、紅はめでたさと喜び、白は神聖を表す。

・「栗きんとん」:「金団」と書き、金銀財宝に恵まれるようにと黄金に見立てた料理。栗は「勝ち栗」に通じる縁起もの。

補足
基本となる「三つ肴(みつざかな)」は「一の重」に、関東では数の子・黒豆・田作り、関西では黒豆がたたきごぼうになります。料理には一つひとつに健康長寿・子孫繁栄などの意味が込められていて、食べる事で一年の幸せと無事を祈ります。

さて、

これまでご紹介した日本神話レシピを踏まえると、上記内容では足りない事が分かりますね。

つまり、「山の幸」。特に「大小さまざまな動物」、肉料理です。

是非、新年のおせち料理は

日本神話が伝えるレシピのポイントを追加してみてください。

「ご飯」の他に「海の幸・山の幸」。

それをできる限りたくさん用意して「年神様」をお迎えしましょう。

きっと良い年になるに違いありません。ご利益間違いなし。

 

まとめ

日本神話風おせち料理

日本神話が伝えるお迎えの料理レシピは「ご飯」の他、「海の幸・山の幸」。できる限りたくさん用意して「年神様」をお迎えしましょう。そうする事で運気アップ。

家族みんなでおせち料理を囲んで、1年の無事と幸せを願いましょう。

 

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参考文献:『古代神話の文献学』(塙書房)、『新編日本古典文学全集 日本書紀』(小学館)、『日本書紀史注』(風人社)、『日本古典文学大系『日本書紀 上』(岩波書店)他