住吉大社のご利益とは?航海安全で有名ですが、日本神話的には穢祓い・厄除けご利益が超絶です。

 

住吉大社は大阪府大阪市住吉区住吉にある神社。

ご祭神として、底筒そこつつ中筒なかつつ表筒うわつつ男命のをのみことの3神+神功じんぐう皇后を祭り、一般的には「航海安全の神」として崇拝を集めてます。

ですが、日本神話的には、底筒そこつつ中筒なかつつ表筒男命うわつつのをのみことの3神は、伊奘諾尊いざなきのみこと(♂)が「海の底・中・上」で身をすすいだときに生まれた神様なので、けがれや災厄を祓ってくれるご利益が超絶!という事。ココ激しく推させていただきます。そして神宮皇后は武闘系であり勝負運向上だったりします。

今回は、当サイトならではの日本神話から入る、根拠のある「住吉大社のご利益」、あるいはご祭神「住吉大神+神功皇后」の御神威をご紹介します。

 

住吉大社のご利益とは?航海安全で有名ですが、日本神話的には穢祓い・厄除けご利益が超絶です。

『日本書紀』で伝える住吉大社の御祭神「住吉三神」の御神威

住吉大社の御祭神「住吉三神(底筒そこつつ中筒なかつつ表筒男命うわつつのをのみこと)」は、日本神話で誕生経緯を伝えます。ここから、御祭神の持つ性質が見えてきます。ご利益・御神徳理解のために、まずはココをチェックしましょう。

「住吉大神」の底筒そこつつ中筒なかつつ表筒男命うわつつのをのみことは、「伊奘諾尊いざなきのみこと(♂)」が「筑紫の日向の橘の樟原あはぎはら」において、海の底・中・上で身を濯いだときに生まれた神様たちです。

経緯としては、火神に焼かれ死んでしまった愛する妻「伊奘冉尊いざなみのみこと(♀)」を追って「黄泉国」へ行った「伊奘諾尊いざなきのみこと(♂)」。ですが、散々な目に遭って逃げかえって来たところから。

以下誕生部分を抜粋します。

伊奘諾尊いざなきのみことは(黄泉国から)帰って来て、(伊奘冉尊いざなみのみことを)追っていったことを悔いて、「私は先ほどなんとも嫌な見る目もひどい穢らわしい所へ行ってしまった。なので我が身についた穢れを洗い去ろう。」と言って、すぐに筑紫の日向ひむか小戸をどの橘の檍原あはきはらに行き、禊祓みそぎはらいをした。

身についた汚れをすすごうとして、言霊ことだまをもってきっぱりと言い立てた。そして「上の瀬は流れがとても速い。下の瀬は流れがとても遅い。」と言い、中の瀬で濯いだ。これによって神を生み、「八十枉津日神やそまがつひのかみ(①)」と名付けた。次にその神の「まが」っているところを直そうとして神を生み、「神直日神かむなほひのかみ(②)」と名付けた。次に「大直日神おほなほびのかみ(③)」。

そして、海の底に沈んで濯いだ。これに因って神を生み、「底津少童命そこつわたつみのみこと(④)」と名付けた。次に「底筒男命そこつつのをのみこと(⑤)」。また、潮の中に潜って濯いだ。これに因って神を生み、「中津少童命なかつわたつみのみこと(⑥)」と名付けた。次に「中筒男命なかつつのをのみこと(⑦)」。そしてまた潮の上に浮きながら濯いだ。これに因って神を生み、「表津少童命うはつわたつみのみこと(⑧)」と名付けた。次に「表筒男命うはつつのをのみこと(⑨)」。

全て、合わせて九柱の神である。そのうち、底筒男命・中筒男命・表筒男命は住吉大神すみのえのおほみかみである。

伊奘諾尊既還。乃追悔之曰。吾前到於不須也凶目汚穢之処。故当滌去吾身之濁穢。則往至筑紫日向小戸橘之檍原。而秡除焉。遂将盪滌身之所汚。乃興言曰。上瀬是太疾。下瀬是太弱。便濯之於中瀬也。因以生神、号曰八十枉津日神。次将矯其枉而生神、号曰神直日神。次大直日神。又沈濯於海底。因以生神、号曰底津少童命。次底筒男命。又潜濯於潮中。因以生神、号曰表中津少童命。次中筒男命。又浮濯於潮上。因以生神、号曰表津少童命。次表筒男命。凡有九神矣。其底筒男命。中筒男命。表筒男命。是即住吉大神矣。

『日本書紀』第五段(一書の第六)より

ということで、「濯ぎ」で生まれたのは計9神であり、最後の3神が「住吉大神」としてまとめられてるという訳です。

さらに、この9神を生んだ後に、左右の眼を洗って、「天照大神」「月読命」が、また鼻を洗って「素戔嗚尊」が誕生します。

さて、日本神話的なポイントは、以下。

  • 海のに沈んで濯ぐと「底筒男命」が、次に潮のに潜って濯ぐと「中筒男命」が、また、潮のに浮いて濯ぐと「表筒男命」が、それぞれ誕生した。
  • これは、「底」・「中」・「上」 というように、海の場所全てを網羅している。つまり、「徹底して濯ぐ必要があった」という事。それを必要とするほどに、伊奘諾尊が黄泉の穢れを強く意識していたのです。
  • ここから、徹底して穢れを濯ぐ、洗い清める中で誕生したところに住吉大神の特質がある、と言えます。これは、「穢れや災厄を祓ってくれる尊い神様」という事。

以上是非。

なので、住吉大神は、本来(日本神話的には)、穢れや災厄を祓ってくれる尊い神様として位置づけられていた訳で、ココ住吉大社のご利益と直結する部分なので是非チェックされてください。

そして、この日本神話的誕生経緯をベースに、「神功皇后の新羅征討」の話が加わって現在の住吉大社として確立する次第です。

住吉大社 (21)

住吉大社の創建経緯は以下の通り。

第十四代仲哀天皇の妃である神功皇后じんぐうこうごうの新羅遠征(三韓遠征)と深い関わりを持っております。神功皇后は、住吉大神のお力をいただき、たちまち強大な新羅を平定せられ、無事ご帰還を果たされます。この凱旋の途中、住吉大神のお告げによって、この住吉の地に祀られることになりました。

神社説明文より

とのことで。

神功皇后じんぐうこうごうの新羅遠征が創建の経緯。

神功皇后は、「住吉大神」の力をもらって強大な新羅を平定し、無事帰還。この時、のちの応神天皇となる子供を妊娠したまま、筑紫から玄界灘を渡り朝鮮半島に出兵したと伝えられてます。で、住吉大神の力により、新羅は戦わずして降服して朝貢を誓い、高句麗・百済も朝貢を約したとの事。

この凱旋の途中、住吉大神のお告げによって、この住吉の地に祀られることになったという次第で。なので、御祭神に神功皇后が入ってるんですね。

そしてココからが重要。

神功皇后は、古くは源氏や平氏など全国の武家から「武運の神(弓矢八幡)」として崇敬を集めた「八幡神」の一神。

「八幡神」とは、「応神天皇(誉田別命ほんだわけのみこと)」を主神として、「比売神」や応神天皇の母である「神功皇后」を合わせて「八幡三神」として祀ります。

いわば、武家社会の神である「八幡神」の母にあたる神であり、その実績から多くの武人が崇敬したのも納得の皇后さま、武闘系の神様であります。

なので、住吉大社のご利益には、勝負運アップや、勝利祈願、武運長久といった内容もある訳ですね。あわせてチェックです。

 

住吉大社のご利益と参拝方法

住吉大社のご利益を理解するために、日本神話から入る「住吉大神」の性質と神功皇后のお話をご紹介してきました。

住吉大社のご利益の本質を再度まとめておくと、

  • 住吉大神は、伊奘諾尊が「徹底して濯ぎ清めた」経緯から誕生。ココから住吉大社のご利益は本来「穢れや災厄を祓ってくれる尊い神様」であるという事。
  • 神功皇后は、古くは源氏や平氏など全国の武家から「武運の神(弓矢八幡)」として崇敬を集めた「八幡神」の一神。いわば、武家社会の神である「八幡神」の母にあたる神であり、そのご利益には、勝負運アップや、勝利祈願、武運長久といった内容がある事。

是非、チェックです。

で、その参拝方法は以下の通り。住吉大社の配置構成はとても独特。

▲奥から底筒、中筒、表筒の順。そして右手に神功皇后を祭る宮が展開。

日本神話で誕生した順番通り、奥の第一本宮から参拝されるようにしてください。第一本宮→第二本宮→第三本宮→神功皇后の順。お賽銭めっちゃ要ります。。。

ご利益は

  • 住吉大神は、穢れや災厄を祓ってくれる厄除開運ご利益
  • 神功皇后は、勝負運アップ、勝利祈願、武運長久ご利益

全体的には、勝負事に挑まれる方々にはぴったりなご利益であります。

あと、補足として、

住吉大社に限った話ではありませんが、「大祓」という神事があります。神社で配られる「形代(かたしろ)」で心身を清めますよね。

「形代」は、人の形をしていて要は、自分の分身、身代わりですね。この「形代」に、自分に代わって穢れや罪を清めてもらう、という訳。

この大祓に関しても、もし可能であれば住吉大社でされると良いです。なぜならご紹介してきたとおり、住吉大神は「祓」の大神でもあるからです。

大祓

▲こちら、住吉大社の大祓「人形」。これは超絶ご利益まちがいありません!

 

まとめ

当サイトならではの日本神話から入る住吉大社のご利益、あるいはご祭神「住吉大神+神功皇后」の御神威をご紹介してきました。

神話の時代とも関連する住吉大社。一般的には「航海安全の神」として崇拝を集めていますが、日本神話的には、底筒そこつつ中筒なかつつ表筒男命うわつつのをのみことの3神は、伊奘諾尊いざなきのみこと(♂)が「海の底・中・上」で身をすすいだときに生まれた神様なので、けがれや災厄を祓ってくれるご利益が超絶!という事。そして神宮皇后は武闘系であり勝負運向上だったりします。

参拝されるときは①神恩感謝を申し上げる、②個人の願いを申しあげる、の順番で。日頃の穢れや良くないものを祓い、心身ともに清らかになって新たな日々をお迎えください。

 

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参考文献:『古代神話の文献学』(塙書房)、『新編日本古典文学全集 日本書紀』(小学館)、『日本書紀史注』(風人社)、『日本古典文学大系『日本書紀 上』(岩波書店)他