「即位礼」は、御代替わりの一連の儀式の一つで、
「天皇が国内外に即位を宣明する儀礼」のことをいいます。
言葉の意味は「位に即く」。で、即位。
前回の、践祚式で「三種の神器」等を継承し、皇位につく事実をつくった新天皇が、
今度は、即位礼を通じて、即位したことを国内外に広く宣明するという内容。
- 践祚式＝皇位を証明するグッズ「三種の神器」やハンコ「国璽」等を受け継いで、皇位に即くという事実をつくる
- 即位礼＝皇位に即いた、天皇になったことを国内外に広く宣明する
という役割分担。
グッズ継承と宣明、やってる内容は同じ「即位」。この流れ、役割分担を踏まえてチェック。
今回は、こうした、国内外に広く宣明する「即位礼」について、歴史的な起源、なんなら神話に根ざす起源も含めてたっぷりご紹介します。
即位礼とは？｜高御座から国内外に即位を宣明！日本神話にも起源をもつ重要儀式
目次
即位礼とは？そのスゴいところ
まずは、即位礼の位置づけと、そのポイントをチェック。
まず位置づけ。
大きくは、御代替わりにおける一連の儀式の一つとして。
●必読：御代替わりとは？日本神話に根ざす御代替わりの全貌を徹底解説！
現代の御代替わりは、大きく3部構成。
| １． | 践祚式 | 三種の神器を継承し皇位に即く |
| ２． | 即位礼 | 皇位についたことを広く宣明する |
| ３． | 大嘗祭 | 共食により天照大神と繋がる |
と。
この３つの儀礼、
分かりやすく整理すると、
テーマは
「完全体としての天皇になる儀式」
完全体としての天皇とは？
つまり、
「政治と祭祀を掌握・承継した天皇」、という事。
古代においては、政治と祭祀を司ることが天皇としての絶対要件。
そのために、
| 政治における継承 | 践祚（践祚式、即位式） |
| 祭祀における継承 | 大嘗 |
という仕組み、枠組みをつくったんす。
これが、現代の御代替わりにも引き継がれてる。
その中で、今回は「即位礼」をピックアップ。
で、
ポイントは２つ。
- 即位礼のメインは「即位礼正殿の儀」。高御座という特別な壇の上から、即位を宣明する儀式。
- 臣下はお祝いを述べる。それが「寿詞」。これは神代、つまり神の時代に起源を持つ伝統。
と、
まずはさらっと概要をチェック。
１つめ。
即位礼のメインは「即位礼正殿の儀」。高御座という特別な壇の上から、即位を宣明。
即位礼のメインは「即位礼正殿の儀」。
コレ、意味は言葉の通りで、
即位礼が、皇居正殿「松の間」で行われるので、「即位礼正殿の儀」。
ポイントは、
高御座と呼ばれる、宣言用の特別な壇が用意され、この上から新天皇として宣言する、ってこと。
必読：高御座とは？即位礼正殿の儀で壇上から即位を宣言！天皇の御座「高御座」の全貌を徹底解説！
壇上からの即位宣言は、古代からの伝統。
しかも、高御座の「壇上」は、非常に「神聖な場」として位置づけられていたことが、日本神話から分かります。後ほど詳細解説。
２つめ。
臣下はお祝いを述べる。それが「寿詞」。コレ、日本神話に起源を持つ伝統。
現代の「即位礼正殿の儀」でも、内閣総理大臣の「寿詞」が奏上されました。
コレ、実は神代、つまり、神の時代から継承されてきたモノで、神代では「天児屋命」が担当。天石窟神話が根拠。
神の時代から継承されてきた伝統を踏まえてるなんて、、、スゴ(ﾟＡﾟ;)ｺﾞｸﾘ
神話と歴史が繋がっている唯一の国ならではの壮大なストーリーです。
以上、
- 即位礼のメインは「即位礼正殿の儀」。高御座という特別な壇の上から、即位を宣明する儀式。
- 臣下はお祝いを述べる。それが「寿詞」。これは神代、つまり神の時代に起源を持つ伝統。
即位礼のポイントとしてチェックされてください。
即位礼の内容
ココからは実際の即位礼の内容をチェック。
メインは「即位礼正殿の儀」ですが、その前後には多くの儀式あり。
「正殿の儀」の前段階では、皇祖・天照大神や、祖霊、天神地祇への事前奉告が、
後段階では、祝賀御列の儀、いわゆるパレードや、要人の皆さんとの饗宴がメインとなります。
即位礼
| 分類 | N | 儀式 | 概要 | 場所 | 時期 |
| 事前奉告等 | １ | 賢所に期日奉告の儀 | 賢所に天皇が即位礼及び大嘗祭を行う期日を奉告される儀式 | 賢所 | 5月 |
| ２ | 皇霊殿・神殿に期日奉告の儀 | 皇霊殿神殿に天皇が即位礼及び大嘗祭を行う期日を奉告される儀式 | 皇霊殿、神殿 | 5月 | |
| ３ | 神宮神武天皇山陵及び前四代の天皇山陵に勅使発遣の儀 | 神宮並びに神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に即位礼及び大嘗祭を行う期日を奉告し幣物を供えるために勅使を派遣される儀式 | 宮殿 | 5月 | |
| ４ | 神宮に奉幣の儀 | 神宮に即位礼及び大嘗祭を行う期日を勅使が奉告し幣物を供える儀式 | 神宮 | 5月 | |
| ５ | 神武天皇山陵及び前四代の天皇山陵に奉幣の儀 | 神武天皇山陵及び昭和天皇以前四代の天皇山陵に即位礼及び大嘗祭を行う期日を勅使が奉告し幣物を供える儀式 | 各山陵 | 5月 | |
| 即位礼 | ６ | 即位礼当日賢所大前の儀 | 即位礼の当日、賢所に天皇が即位礼を行うことを奉告される儀式 | 賢所 | 10月 |
| ７ | 即位礼当日皇霊殿・神殿に奉告の儀 | 即位礼の当日、皇霊殿及び神殿に天皇が即位礼を行うことを奉告される儀式 | 皇霊殿、神殿 | ||
| ８ | 即位礼正殿の儀 | 即位を公に宣明されるとともに、その即位を内外の代表がことほぐ儀式 | 宮殿 | ||
| ９ | 祝賀御列の儀 | 即位礼正殿の儀終了後、広く国民に即位を披露され、祝福を受けられるための御列 | 宮殿～赤坂御用地 | ||
| 10 | 饗宴の儀 | 即位を披露され、祝福を受けられるための饗宴 | 宮殿 | 10月 |
※2019年の御代替わりスケジュール。宮内庁発表の「即位の礼及び大嘗祭関係諸儀式等について」資料より加工。
即位礼正殿の儀の詳細は以下。
出典：首相官邸ホームページ（https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201905/01sokuinorei.html）
令和の御代替わり、
高御座壇場から宣言された新天皇の「おことば」は以下の通り。
さきに，日本国憲法及び皇室典範特例法の定めるところにより皇位を継承いたしました。ここに「即位礼正殿の儀」を行い，即位を内外に宣明いたします。
上皇陛下が三十年以上にわたる御在位の間，常に国民の幸せと世界の平和を願われ，いかなる時も国民と苦楽を共にされながら，その御心を御自身のお姿でお示しになってきたことに，改めて深く思いを致し，ここに，国民の幸せと世界の平和を常に願い，国民に寄り添いながら，憲法にのっとり，日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓います。
国民の叡智とたゆみない努力によって，我が国が一層の発展を遂げ，国際社会の友好と平和，人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします。 （宮内庁ＨＰより）
と。
冒頭、「さきに、」とあるのは、践祚式で三種の神器等を継承したことを言います。
継承した事実をつくり、その上で国内外に即位を宣言する流れ。
そして、
神代からの伝統を引き継ぐ、臣下の寿詞。現代では、「内閣総理大臣の寿詞」
全文は以下。
謹んで申し上げます。
天皇陛下におかれましては、本日ここにめでたく「即位礼正殿の儀」を挙行され、即位を内外に宣明されました。一同こぞって心からお慶び申し上げます。
ただいま、天皇陛下から、上皇陛下の歩みに深く思いを致され、国民の幸せと世界の平和を常に願い、国民に寄り添いながら、日本国憲法にのっとり、象徴としての責務を果たされるとのお考えと、わが国が一層発展し、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを願われるお気持ちを伺い、深く感銘を受けるとともに、敬愛の念を今一度新たにいたしました。
私たち国民一同は、天皇陛下を日本国および日本国民統合の象徴と仰ぎ、心を新たに、平和で、希望に満ちあふれ、誇りある日本の輝かしい未来、人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ時代を創り上げていくため、最善の努力を尽くしてまいります。
ここに、令和の代の平安と天皇陛下の弥栄（いやさか）をお祈り申し上げ、お祝いの言葉といたします。
令和元年十月二十二日 内閣総理大臣 安倍晋三
と。
神代の寿詞と比べてどうだったかは、さておき、
新天皇の即位宣明をうけての内容になってます。
そしてそして、
宣明が終わった後は、、、
パレードに宴！
即位礼は、他の践祚式や大嘗祭とちがって、オープンな式、みんなで祝おうぜ！的なノリが強いのです。
祝賀御列の儀
国民に広く即位を披露し、祝福を受けられるため、新天皇皇后によるパレードが行われます。
令和のルートは以下の通り
出典：首相官邸ホームページより（https://www.gov-online.go.jp/sp/gosokui/index.html）
で、実際の様子がコチラ。
内閣府Youtubeより（https://www.youtube.com/watch?v=EOqD20AAGrA）
と、いった感じでした。
このほか、
饗宴の儀
天皇の首飾りに注目。
コレ、「大勲位菊花章頸飾」という最高位の勲章です。
皇后も、ローブデコルテというロングドレスを着用、上皇后から受け継いだティアラや勲章を身につけてます。
お披露目パーティ的な位置づけなので、いちいち華やか。
「舞楽」の演目の一つ、「太平楽」が披露されたり。コレ、宮内庁「楽部」の職員によるものです。
ちなみに、、、
- 前菜：かすごたいの姿焼き、蒸したあわび、ゆり根やくりなど（扇形の木の器）
- 酢物：スモークサーモン
- 焼物：アスパラガスの牛肉巻き
- 温物：ふかひれやまいたけ入り茶わん蒸し
- 揚物：かに、きす、若鶏の三色揚げ
- 加薬飯：たけのこやしいたけ入りそぼろごはん
- 吸物：伊勢えびのくず打ち、まつたけ
- 果物：イチゴ、マスクメロン、パパイヤ
- 菓子：和菓子
と、まースゴい。
世界各国から、多種多様な文化的背景を持った賓客が召し上がる訳で、例えば、イスラム向けに戒律に沿って処理された食材を使ったメニュー、ベジタリアン向けに高野豆腐や湯葉を使ったメニューも用意されました。
ということで、次はこの「即位礼」の歴史をチェック。
即位礼の歴史
冒頭でも触れましたが、
古代、即位礼は践祚式と一体のものでした。
ニュアンス的には、
践祚（践祚式＋即位礼）
て感じで、践祚の中に「践祚」と「即位」がありました。
本格的に国家行事として整備されたのが、飛鳥時代。天武天皇、ならびに奥さんの持統天皇の時代です。
なので、
即位礼の歴史をご紹介するにあたっては、天武天皇代からお届け。
天武天皇がどんだけスゴいかは、コチラで是非。
必読：飛鳥浄御原宮｜日本神話編纂のふるさと！歴史書の編纂というビッグプロジェクトがスタートした超重要スポット
天武天皇(６７３～６８６)の即位儀礼
天皇、有司に命じて壇場を設け、帝位に飛鳥浄御原宮に即く。（『日本書紀』天武天皇二年）
と、
古代日本人がアツい情熱と叡智と魂を注ぎ込んで創造した即位儀礼。そのゴツゴツした原型が、その現場がコレ。
ポイントは
- 壇（壇場）を設けて即位する形式
- 践祚と即位が一体
と、
現代の「高御座」の原型が登場。国の王として即位する訳ですから、みんなから見えるように、一段と高いところで宣言。
でもって、
古代、我らがご先祖がスゴイのは、これを、法律によって規定化していく、ってこと。
古代の法律である「令（飛鳥浄御原令）」による、即位儀礼の規定化。
コレは、天武天皇亡きあと、奥さんの持統天皇によって施行されます。
それがコチラ。
即位—— 凡そ践祚日には、中臣、天神の寿詞奏せよ。忌部、神璽の鏡剣 上れ。 (神祇令践祚条)
すごい、、、
徹底的にやってる感じがしますよね。
ポイントは、
- 践祚（即位）の時は、中臣氏が祝詞奏上、忌部氏が神璽である鏡剣を奉る担当
ということで、
即位にあたっては、臣下の中でも、中臣が祝詞担当、忌部が鏡剣担当、という形式になってたんです。
天武天皇代に原型としてつくられた儀礼を、法律で規定し国家の仕組みとして落とし込む。
そして、
この原型が、
現代の「即位礼」の、「即位礼正殿の儀」における高御座での即位宣言、そして、内閣総理大臣の寿詞として引き継がれているのです。
すごいですよね。ほんと、ロマンをビリビリ感じます。
さらに、、、
ココからが重要で。
実は、こうした儀礼の、そもそもの根拠（行う理由）として、日本神話が設定されてる！
ってこと。これがポイント！
この部分について、後ほどたっぷりご紹介いたします。
と、そのまえに、最後だけ。平安時代の即位礼について簡単に触れておきます。神話はその後で。
②即位礼の完成型づくり 平安時代の即位儀礼
続けてご紹介するのは、即位礼が発展し完成型（？）としてつくられた平安時代。
トレンドとしては、
唐風化が進み、様式化、格式化が進められます。
高御座も現代に通じる形として完成されます。
当時の即位礼は、紫宸殿で行われてました。
流れは以下の通り。
・紫宸殿の前庭に儀仗整列。天皇は建礼門より出て紫宸殿の後房に出御します。
・諸役が定位に就くと、冕冠（玉冠）に袞衣（大袖）、十二種の紋を織った衣装を着した天皇が、高御座（紫宸殿に補設）に着御。
・鉦を合図に、東西より各3人の奉翳女嬬が長翳・中翳・短翳の「翳」を高御座の前面に差し出す。
・褰帳命婦の二人が、高御座の南面の帳を褰げると、奉翳女嬬は左右から差し出していた翳を伏せる。
・このとき、「宸儀初見」となり、仗を執る者は共に警を称し、庭上の群官は磬折（身を曲げて礼）し、庭上の爐の香を焼く。
・庭上の王公百官一同再拝し、宣命大夫が即位宣命を宣制。百官が拝舞、武官は旗を振り、万歳（エーッ）を称える。
特に、「宸儀初見」。
現代では、高御座の御帳を褰げて初見となるのですが、正直、褰げてる時間、ちょっと間延びしてる感じが。。。厳かといえばそうなんですが、、、
一方、平安時代は、御帳の前に奉翳女嬬が差し出す翳があり、御帳を褰げてもすぐに新天皇の姿は見えないようになってました。これは、御帳を褰げるときに手間取る時間とか間延び感を防止するためのもの。翳で見えるか見えないかくらいの状態にしておき、御帳が全部褰げられたあとで一度に伏せることで、ぱっと見えるようにするドラマチックな工夫です。そのほうがインパクトあるし、ダサくないし。
平安時代の唐風化によるムキムキの儀礼として整備されていった経緯を是非チェック。
まとめます。
歴史変遷については、そんなに複雑ではなく、
- 飛鳥時代：天武天皇即位の時に原型がつくられ、続く持統天皇のときに法律で規定化
- 平安時代：唐風化の流れをうけて発展→完成型がつくられていった
この2点をしっかりチェックいただければ大丈夫です。
その上で、、、
次はいよいよ日本神話の登場。
これまでご紹介してきた御代替わりを支えるバックボーンとしての日本神話。
その壮大な仕掛けをご堪能あれ。
即位礼につながる日本神話
改めて、スゴい国だなと思います。
即位礼を語ってると、いつの間にやら神話世界へ繋がってきてしまう。
神話と歴史が繋がってる唯一無二の国ならではのビックリ現象。
即位礼につながる日本神話は、実は「天石窟神話」から。
- 中臣による天神寿詞の奏上、忌部による鏡剣の奉上
それぞれの「神話的出どころ、根拠」です。
全部で４つ。
素戔嗚尊の乱暴狼藉により、天照大神が天石窟に幽居、世界は常闇に包まれます。そこで、諸神は天児屋命を直々に指名。天照大神を石窟から出すための祝詞を唱えさせる。
ポイントは、中臣のご先祖とされる天児屋命の活躍っぷりと、その祝詞の素晴らしさ。
日神が天石窟にとじ籠もるに及んで、諸神は中臣連の遠祖である興台産霊の児の天児屋命を遣わして祈らせた。
そこで天児屋命は、天香山の真坂木を根ごと掘り出し、ー中略ー 壮大で重厚に（日神を）賛美する称辞を祈り申し上げた。
時に、日神はこれを聞いて「このごろ人が何度も石窟から出るように誓願するが、いまだこんなにも麗美しい言葉はなかった。」と言い、そこで磐戸を細めに開けて外を窺った。
この時、天手力雄が磐戸の側にひかえていたので、ただちに磐戸を引き開けると、日神の光が世界の隅々まで満ちた。 （『日本書紀』神代上第七段〔一書３〕）
（天照大神や、八十万神々や、天鈿女命の神がかり演舞は、第七段〔本伝〕を中心としたお話）
ポイントは、
- 真っ暗闇の世界に光が満ちる劇的なシーンであること。
- そこで活躍するのは中臣の祖先神である天児屋命。
- 世界に光（日神）が戻るきっかけとなったのは、天児屋命による称辞。
ということで、
要は、天児屋命スゲー！っていう話なんだけど、
要は、
- 新天皇の即位が、日神カムバックに重ねられている
- カムバックの重要なきっかけとして臣下の称辞が位置づけられてる
ってことです。
新たに天皇が即位するタイミングって、やっぱり期待満ち溢れる瞬間でもあって、それは世界に光がもたらされるのと同じ意味合いなんです。
その重要局面においては、神代の石窟神事を根拠とした臣下の寿詞が奏上される。現代では、「内閣総理大臣の寿詞」として残ってるってことなんす。
それにしても、、、
天児屋命の称辞。
本文では、壮大で重厚な祝詞だったと伝えてますが、引き籠っていた日神がそれを聞いた瞬間、嬉しくなって外を窺ってしまい、、、結果、外に出されてしまう展開に。。。
なんてスゴい祝詞なんだっ
ちなみに、、、
即位の原型が形作られた時代の法律「飛鳥浄御原令」で規定されていた文言にも。
即位—— 凡そ践祚日には、中臣、天神の寿詞奏せよ。忌部、神璽の鏡剣 上れ。(神祇令践祚条)
とありました。
やっぱり中臣（＋忌部）が大活躍。
古代、中臣、忌部氏は、
ともに「祭祀を司っていた超重要氏族」だったわけで、。
こうした政治的な背景も、神話に投影されてるんですよね。古代においては、即位関連儀礼って祭祀的な色彩が濃かったって事で。
まとめ
「即位礼」は、御代替わりの一連の儀式の一つで、「天皇が国内外に即位を宣明する儀礼」のことをいいます。
言葉の意味は「位に即く」。で、即位。
そのポイントは、
- 即位礼のメインは「即位礼正殿の儀」。高御座という特別な壇の上から、即位を宣明する儀式。
- 臣下はお祝いを述べる。それが「寿詞」。これは神代、つまり神の時代に起源を持つ伝統。
の2点。
しっかりチェックされてください。
参考文献
訓讀註釋儀式践祚大嘗祭儀（皇學館大学神道研究所編、思文閣出版）、日本古代即位儀礼史の研究（加茂正典、思文閣出版）、大嘗祭の研究（皇學館大学神道研究所編、皇學館大学出版部）、大禮と朝儀 付有職故実に関する講話（出雲路通次郎、臨川書店）、日本の祭祀（祭祀学会編、星野輝興先生遺著刊行会）、平安朝儀式書成立史の研究（所功、国書刊行会）、復刻版 卽位禮と大嘗祭（三浦周行、神社新報社）、律令制祭祀論考（菊地康明編、塙書房）、古代祭祀の史的研究（岡田精司、塙書房）、古代伝承と宮廷祭祀（松前健、塙書房）、続大嘗祭の研究（皇學館大学神道研究所編、皇學館大学出版部）、古事記研究（大嘗祭の構造）（西郷信綱、未来社）、記紀神話と王権の祭り（水林彪、岩波書店）
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