淡島大明神社|神仏習合の現場!神様なんだけど十一面観音としてご供養中。お雛様ゆかりの神社(寺)は病気平癒・安産・子授けに御利益がある件|広島市西区

 

淡島大明神社あわしまだいみょうじんしゃ(長栄山  西福院さいふくいん)は広島県広島市西区にある神社、というかお寺。

もともとの経緯は、和歌山の淡島明神あわしまみょうじん。「ひな祭り発祥の地」としても知られます。

社殿、もとい、本堂にはひな人形がずらり!

西区の山の中腹にひっそりと建っていますが、その中身は超個性的!神仏習合の名残を残すユニークな神社、もといお寺をご紹介します。

 

淡島大明神社|神仏習合の現場!神様なんだけど十一面観音としてご供養中。お雛様ゆかりの神社(寺)は病気平癒・安産・子授けに御利益がある件

淡島大明神社への道

淡島大明神社あわしまだいみょうじんしゃ(長栄山  西福院さいふくいん)は、西広島駅出口2出口から徒歩10分ちょっと。

国道2号線バイパスのすぐそば、山の中腹にあります。

淡島大名神社 (34)

▲高架が見えますが、あちらが国道2号線のバイパス。すぐ手前に、右手に入っていく道があります。

 

淡島大名神社 (32)

淡島大明神社あわしまだいみょうじんしゃ(長栄山  西福院さいふくいん)への坂道。。。汗 がんばって登っていきましょう。

 

淡島大名神社 (2)

▲おおお、、山にへばりつくように鎮座されてるのですね。。。

 

淡島明神社社殿

▲雨の日だったからでしょうか?神秘的な雰囲気のなか、朱色の社殿、もとい本堂が美しい。。。

 

淡島大名神社 (5)

入口のところ、

 

淡島大名神社 (7)

▲右側の石碑には「淡島大明神社」とあり、、、

 

淡島大名神社 (6)

▲左側の石碑には「長永山 西福院」とあります。

神社なんだか寺なんだか。。。とってもユニークです!

 

淡島大明神社の創建経緯

淡島大明神社あわしまだいみょうじんしゃ(長栄山  西福院さいふくいん)の創建経緯について。少々さかのぼりますが、分かりやすい所で言うと以下。

  • 安土桃山時代から、広島は毛利氏が治めていた。ところが関ヶ原の戦いで西軍についてしまったため敗戦。減封!残念!!
  • 江戸時代に入り、尾張から福島正則ふくしままさのりが入城。広島藩の藩政を確立するものの、1619年(元和5年)洪水で破損した広島城を無断改修。コレ、「武家諸法度」違反でござる。一発アウト!減封の上、異動!
  • 代わって、紀州藩から浅野家が入城。

淡島大明神社の起源はココにあります。

  • 広島にやってきた浅野長晟あさのながきらの娘さんが、紀州の淡島明神を信仰されておりまして、、、
  • 広島にきたものの「淡島明神がないやんけ!」という話になり、紀州の淡島神社から勧請してきたのがきっかけ。

ちなみに、ひな祭りは紀州の淡島神社が発祥の地と言われてます。

創建時は、現在の平和公園前の広大な敷地に建っていたとの事。ご住職さんに当時の地図を見せていただきました。

淡島大名神社 (26)

▲中央付近、「平和大通り」の右のところ「淡島大名神」とあります。

そしてこちらが唯一残る当時の様子。

淡島大名神社 (27)

で、一気に時間は降って、↑にもあるように、

戦争のときに広島は軍の司令塔があったので空襲で爆撃を受けるから、ということで疎開。現在の場所へ移った次第。

 

淡島大明神社の御祭神

淡島明神社殿内

淡島大名神(十一面観音菩薩)

※淡島大名神は、少彦名命と言われており、少彦名命は大己貴神と一緒に国造りをした神様。

御利益:病気平癒・安産・子授け

 

淡島大明神社のアレコレ

淡島大明神社でチェックいただきたいのは、もちろんコチラ!社殿、もとい本堂内に!!

淡島大名神社 (29)

▲お雛様がずらりと並んでいます!!!これも創建経緯から!

 

さらに、昭和初期のひな祭りというか「ひな遊び」はこんなものがあったそうです。

淡島大名神社 (21)

▲「おんたちひいな~♪」と遊んでいたとか。。。

さて、

創建経緯でもふれましたが、広島の淡島大明神社の起源は、和歌山の淡島にある淡島神社。「ひな祭り発祥の地」として有名ですよね。

淡島神社の御祭神は、少彦名命すくなびこなのみこと大己貴神おおあなむちのかみ息長足姫命おきながたらしひめのみことの3神。特に、少彦名命と大己貴神は国造り神話でセットで登場する神様です。

大事なのはココからで、実は、ひな祭りにおける「お雛様」「お内裏様」はそれぞれ、

  • お内裏様・・・大己貴神(大国主神)
  • お雛様・・・少彦名命

という事になっているのです!いろいろ混ざって膨らんでこうなりましたの世界。。淡島大名神は少彦名命とされてるので、お雛様ってことなんでしょうか。。ま、だからこその、病気平癒、安産・子育て御利益なんですが。。

 

淡島大明神社でスゴイと言えば、もう一つ欠かせないのが「神仏習合」!コレ、かなりディープです。

個人的にもびっくりの事だらけで、先ほどの本堂内の写真、

淡島大名神社 (14)

よーく見ると神仏習合の名残をたくさん発見する事が出来ます。以下、あくまで私の独断で3点。

  • 一番奥の御本尊設置場所には、なんと!鏡!しかも鏡の横に神社によくある白いお祓いグッズも!
  • 手前の真言祈祷壇に立ってる金のやつって、、、よく見ると鳥居!
  • 写真左端のなんか金属でできたじゃらじゃらしたやつ、コレ、お祓い枝であります。

お寺っぽくみえるんだけど、じつは神社。神社っぽく見えるんだけど実はお寺、、

このスタンスについて、ご住職さんに聞いてみた。

曰く、、「神様なんだけど十一面観音としてご供養中です。」との事。。。す、スゴすぎる。。。勉強になります!

当サイトが激しくお伝えしている日本神話なんですが、神話をもとにした神様がいて、その神様が仏様と習合していく、、、それってすごい独特というかファジーというか。。。一神教や絶対神しか認めない世界とは明らかに違う、このオープンで奥ゆかしい感じがステキすぎて震えます。

『日本書紀』と『古事記』の違いに見る「日本神話」の豊かさとか奥ゆかしさとか

01/08/2016

日本神話が構造的に持っている奥ゆかしさとかオープンな感じとリンクする感じがしております。それは日本独特の価値観であり世界観なわけで。

ま、とにもかくにも、その神仏習合の現場でご住職さんから直々にいろいろ教えて頂けたのは本当にありがたいことでした。ありがとうございました!

その他、、、

淡島大名神社 (11)

▲八大龍王

 

淡島大名神社 (12)

▲手前の水子地蔵の奥には神社。。。独特の雰囲気です。。。

 

まとめ

淡島大明神社(長栄山 西福院)

広島県広島市西区にある神社、というかお寺。

もともとの経緯は、和歌山の淡島明神。ひな祭り発祥の地としても知られます。

なので、社殿、もとい、本堂にはひな人形がずらり!

西区の山の中腹にひっそりと建っていますがその中身は超個性的!神仏習合の名残を残すユニークな神社、もといお寺。

広島の中でも激しくオススメスポットであります。皆さまも是非!

 

淡島大明神社(長栄山 西福院)

〒733-0814 広島県広島市西区己斐西町32−6

JRと広電の「西広島駅」出口から徒歩約10分ちょっとです。

駐車場:なし

トイレ:あり

 

コチラも是非!広島オススメ関連エントリー

厳島神社|世界文化遺産!美しく荘厳なパワースポットの厳島神社をまとめてご紹介!

05/06/2016

厳島神社には広電に乗って行こう!所要時間はJRの2倍以上だけど懐かしい路面電車が激しく心を揺さぶってくれる件

05/04/2016

広島の神社は厳島神社だけじゃない!安芸国三社と田所明神と神武東征神話をめぐる安芸のディープなアレコレをまとめてみた

05/12/2016

胡子神社|広島三大祭り「胡子大祭」で有名!商売繁盛の「えべっさん」は市内中心アーケードのなかで挟まれるように鎮座してる件|広島県広島市の神社

05/13/2016

どこよりも分かりやすい日本神話解説シリーズはコチラ!

日本神話とは?多彩で豊かな神々の世界「日本神話」を分かりやすく徹底解説!

日本書紀 現代語訳

日本書紀 現代語訳 天地開闢から日本建国までの日本神話

11/04/2021
古事記 現代語訳

古事記 現代語訳 天地開闢から日本建国までの日本神話

11/04/2021
天地開闢

天地開闢とは? 日本神話が伝える天地開闢を日本書紀や古事記から徹底解説!

01/07/2016
国生み神話

国生み神話とは?伊奘諾尊・伊奘冉尊の聖婚と大八洲国(日本)誕生の物語!国生み神話を分かりやすくまとめ!

09/04/2021

4/30, 5/28, 6/25 朝日カルチャーセンター中之島教室 日本神話講義のご案内

全3回の集中講義! 日本神話は『日本書紀』がまず編纂され、『古事記』がそれを取り込んで成り立っています。 この実態と驚きの真相を、3回に分けてお届け。通説や常識とは全く違う世界を、驚きの現場を、本講座では徹底的に検証します。激しくオススメです!


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

ABOUTこの記事をかいた人


日本神話.comへお越しいただきありがとうございます。
『日本書紀』や『古事記』をもとに、最新の文献学的学術情報を踏まえて、どこよりも分かりやすく&ディープな日本神話の解釈方法をお届けしています。
これまでの「日本神話って分かりにくい。。。」といったイメージを払拭し、「日本神話ってオモシロい!」「こんなスゴイ神話が日本にあったんだ」と感じていただける内容を目指してます。
日本神話研究の第一人者である佛教大学名誉教授の榎本先生の監修もいただいているので情報の確かさは保証付き!文献に即して忠実に読み解きます。
豊かで多彩な日本神話の世界へ。是非一度、足を踏み入れてみてください。
参考文献:『古代神話の文献学』(塙書房)、『新編日本古典文学全集 日本書紀』(小学館)、『日本書紀史注』(風人社)、『日本古典文学大系『日本書紀 上』(岩波書店)他