鹽竃神社は、和歌山県和歌山市和歌浦にある神社。
「安産・子授けの神様」として、地元の皆さんから「しおがまさん」の愛称で親しまれています。
和歌の浦の入江にあって、その昔「輿の窟」と呼ばれた岩穴に鎮座。社内の雰囲気は独特です。
今回は、そんな岩山の岩穴に建つ安産・子授け系神社をご紹介します。
鹽竃神社|安産・子授けの御利益で信仰をあつめる「しおがまさん」は岩穴「輿の窟」に鎮座している件
鹽竃神社の場所
和歌の浦のすぐそば。
「和歌の浦」は和歌山市の南西部に位置する景勝地。国の名勝指定あり。
▲151号線を東方面、海側へ向かうシーンから。玉津嶋神社の隣、岩山のふもとにあります。
コチラ、すぐ隣の玉津嶋神社と一体的に運営されています。もとは玉津嶋社の祓い所だったとか。
ちなみに玉津嶋社の詳細はこちら!
▲背後の岩山=鏡山と一体化。社殿を守るため鉄製の屋根が。。。岩と松の組み合わさった風景がかなり独特です。
鹽竃神社の創建経緯
鹽竈神社としての確立は、結構最近の事。といっても、大正時代ですが。。。
大正6年(1917年)、鹽竈神社は「玉津嶋神社の祓所」から神社になりました。
この祓所、「輿ノ窟」と呼ばれていたそうで、これはその昔、この地方で行われていた「浜降り神事」に由来。
「浜降り」とは、毎年9月16日に高野山の地主神である「天野丹生都比売神社」の神輿が、紀ノ川沿いをはるばる玉津嶋神社まで渡ってきて、同和歌山市内の日前神宮へと御行してゆく神事のこと。すごい移動距離です。
この「浜降り神事」の際に神輿が奉置される場所が、この岩穴だったという訳で。ここから「輿ノ窟」と呼ばれていた次第。
なんとも奥ゆかしい経緯ですね。
ちなみに、「鹽竈神社」の名前自体の由来は、御祭神の「鹽槌翁尊」の故事、並びにこの地域で行われていた塩田で塩を焼く釜から付けられたものだそうです。
▲手水舎
▲すごいですよね?ホント洞窟の中って感じで。ひんやりした空気が流れ出てきます。
鹽竈神社の御祭神
- 鹽槌翁尊
- 祓戸大神四座
※「鹽槌翁尊」は、古事記「海幸彦・山幸彦」の神話で大きな役割を果たす「鹽稚神」。
兄に借りた釣り針を失くして兄の怒りにふれた山幸彦に、鹽稚神は「海神」のところへ行けと教えます。これにより山幸彦は釣り針を見つけ、竜宮で海神の娘・豊玉姫と出会い結婚します。そして姫は安産により御子を授かりました。この神話と、潮の満ち引きが出産に関わることから、尊は安産・子授けの神となったとさ。
そしてそして、鹽稚神は全国を回り製塩の方法を伝えたとか。この地はその一つで、大正後期まで製塩が盛んに行われていました。コレが神社の名前の由来になった訳ですね。
※「祓戸大神四座」は、社殿曰く「瀬織津比売神」「速開都比売神」「速佐須良比売神」「気吹戸主神」の四つの神様。すべての罪汚れを祓い清める神様との事です。
実際、安産祈願の絵馬がずらり。
そしてそして
▲こんな感じで、安産祈願、子授け祈願各種お守りがあります。
ということで、
とにもかくにも岩穴の中のひんやりした社殿といった感じで、とても神秘的な風が吹いておりました。
まとめ
鹽竃神社
和歌山県和歌山市和歌浦にある神社。
安産・子授けの神様として、地元の皆さんから「しおがまさん」の愛称で親しまれています。
和歌の浦の入江にあって、その昔「輿の窟」と呼ばれた岩穴に鎮座。社内の雰囲気は独特です。
あまり目立たない感じですが、その背景はとても奥ゆかしいものがあります。和歌の浦にいらっしゃったときは是非お立ち寄りください。
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住所:和歌山県和歌山市和歌浦中3-4-26
駐車場 隣の玉津嶋神社にあり
トイレ なし
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