パワポで表現する神武東征神話|紀伊半島ぐるっと回ってからの陸路イメージを表現してみた件

 

仕事柄でしょうか?

パワポを使う事が多くて。それで、実際に東征神話の図を表現してみようと。ある日、思い至った次第です。

今となっては、社内資料にパワポを使わない企業が増えてきたとか、、、確かに、プレゼンテーション特化ツールの活用と、考えをまとめる作業とは別物であって、せーのでパワポ!というのは違いますよね。一時期のパワポブームがどこへやら。。。

ということで、簡単ではありますが、以下ご査収の程よろしくお願い申し上げます。

⇒pdf『紀伊半島ぐるっと回ってからの陸路イメージ

 

パワポで表現する神武東征神話|紀伊半島ぐるっと回ってからの陸路イメージを表現してみた

前半と後半に分けてお届けします。バイオリズムのアップダウンにご注目。

前半:熊野灘~熊野の山越え

神武東征神話熊野灘~宇賀志

①熊野灘での海難

神武バイオリズムは低調スタート。竈山で長兄を亡くしてからずっとこんな調子。紀伊半島をぐるっと回って熊野灘へさしかかったときに暴風雨に遭遇。そして突然ですが兄2名を亡くし、一人ぼっちに。絶不調モード突入です。

⇒『熊野灘海難と兄の喪失|なぜ!?兄達は暴風雨の中で歎き恨み逝ってしまった件

②荒坂津から陸路へ。ところが陸難遭遇、全軍昏倒

荒坂の津は、現在の三重県熊野市の「大泊」。大泊から熊野街道(42号線)に入るとすぐに「急坂」が続きます。ここで突然神の毒気にヤラれて意識不明の重体へ。絶不調越え!、、、と、そこへ天照の救援が。ここでゲットする「神剣」がポイントです。

⇒『熊野荒坂で全軍昏倒|神の毒気にヤラレて意識不明の重体に!?天照による危機救援は「葦原中國平定」再現の意味があった件

③熊野遭難と頭八咫烏の導き

⇒熊野の山。それは、紀伊山地の山々の事。紀伊山地は和歌山県、奈良県、三重県にまたがる奥深い山々。1500m前後の尾根が連なります。地図もなく入り込んだら、、、そりゃ迷うよね。進退窮まって再び絶不調モード突入!そこへ、天照の2度目の救援が。そう、あの鳥が飛来!!テンション上がるぅ~

⇒『頭八咫烏の導きと熊野越え|山で迷って進退窮まる!?天照による2度目の救援は「天孫降臨」の再現だった件

④宇陀宇賀志制圧(兄猾と弟猾)

宇陀盆地へでてきた東征一行。ここでは、臣下である道臣(みちのおみ)が大活躍。いいね、道臣。この地を制圧、拠点づくりに成功だ!彼、つまり人間の活躍は、神代の流れを引き継いでいた神話に新たな要素を付加です。

⇒『兄猾と弟猾|弟は聡く帰順したが、兄は謀(はかりごと)を企んだのでさらして斬った件

 

後半:宇陀宇賀志~磐余

神武東征神話 高倉山~磐余

⑤高倉山での中洲遠望

高倉山から遥か彼方を眺めやった先にあるもの。それは目指す中洲であり、約束の地だった訳ですよ。しかし、、、その手前には。。。死ぬほどたくさんいる敵ども。絶不調というか、憤りMAXです。

⇒『宇陀から磐余一帯の敵布陣図|高倉山に登ってみたら敵ばっかり!マジ腹が立ったからワシは寝る件

⑥丹生川上での儀式

「顕斎(うつしいはい)」の儀式を通じて、天神である「高皇産霊尊(たかみむすびのみこと)」を自らに憑依させます。これが「スーパー彦火火出見(ひこほほでみ)」!これにより一気にテンションMAXへ!形勢も一気に逆転です。物語展開上、超重要なポイント。

⇒『香具土採取と顕斎|天神憑依!スーパーサイヤ人状態になって敵を撃破しようとした件

⑦墨坂

スーパー彦火火出見化以降、テンションずっとMAX状態。それはそれとして、この墨坂。超常現象として神話っぽい感じがビシビシきます。歴史的背景も含めて重層的に解釈を。

⇒『墨坂伝承地|墨坂は敵パワーの源泉、火を象徴する場所だった件

⑧国見丘の八十梟帥殲滅

スーパー彦火火出見に向かう所敵無し、といった感じです。残党掃討まで徹底的にイテこます訳。ここまでは山の話。対話とか理性とか関係なく、力でねじ伏せる感じですね。

⇒『国見丘の戦いと忍坂掃討作戦|すごいぞスーパー彦火火出見!敵軍撃破!残党掃討!そのパワーほんと流石な件

⑨忍坂での残党掃討

⇒同上!

⑩磐余の兄磯城殲滅

⇒『今後アップします。ただ今準備中』

 

まとめ

まとめると、こんな感じになる訳です。フェーズ的には、試練から凱旋への大転換が起こる場所。神武バイオリズムも垂直MAX一気にハイテンション。

神武東征神話熊野灘~磐余

上記、見ていただくと分かりますが、神武バイオリズムが下がるたびに、天照の神助や高皇産霊尊憑依など「天神(あまつかみ)サポート」が入ります。

さらっと言ってる「天神サポート」。じつはとんでもなくスゴイサポートなんです。その尊さと偉大さと心強さと。

彦火火出見が天照のひひひ孫という設定があるからこその「天神サポート」。

これを通じて、彦火火出見は天照大神を始めとする高天原の全面的なバックアップがあることを認識するわけです。これらのサポートや御恩に対する「孝」の位置づけとして、東征終了後に天神祭祀を行い、これが現在皇室で行っている祭祀の原型になる訳です。

超深い話なんです。東征神話。

ま、それはそれとして、意外にパワポ、役に立ちますね。思考の整理とアウトプットは分けて考えることには賛成ですが、さるはいまだにパワポ推しであります。

他にもコチラ、関連エントリーです

天地開闢



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参考文献:『古代神話の文献学』(塙書房)、『新編日本古典文学全集 日本書紀』(小学館)、『日本書紀史注』(風人社)、『日本古典文学大系『日本書紀 上』(岩波書店)他
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