神武紀|兄磯城討伐|やっとだよ。。。やっとたどり着いた大和平野(中洲)。感慨に浸る暇なく目の前の敵に集中するでござるの巻

『日本書紀』神武紀

神武東征神話を分かりやすく解説するシリーズ

日本神話.comでは、天地開闢てんちかいびゃくから橿原即位までを「日本神話」として定義。東征神話は、その中で最大のクライマックスを彩るアツく奥ゆかしい建国神話であります。

言うと、
これを知らずして日本も神話も語れない!m9( ゚Д゚) ドーン!

ということで、今回は15回目。

兄磯城(えしき)殲滅をお届けします。この神話、やや長いので3回に分けてお届け。今回はその第一回目です。

経緯を確認。

前回の内容はコチラ。

『日本書紀』神武紀

丹生川上で「スーパー彦火火出見(ひこほほでみ)」になった神武。「天神パワー(あまつかみパワー)」で敵の殲滅へ乗り出します。

殲滅にあたっては、大きく2段階で進行。

  • まずは、国見丘を中心とした八十梟帥(やそたける)を殲滅
  • その後、磐余(いわれ)にいる兄磯城(えしき)を殲滅

高倉山に登ったときに判明した絶望的状況をホップステップでクリアしていった訳ですね。

 

今回の神話は、2段階目、磐余の兄磯城(えしき)殲滅のお話。

 

磐余(いわれ)の兄磯城(えしき)

磐余は、地名。

兄磯城は、敵の名前。

「兄磯城」はこのあたりの八十梟帥(やそたける=屈強な敵兵士の意味)のドン。実は兄弟。弟に「弟磯城(おとしき)」がいます。二人合わせて「磯城彦(しきひこ)」です。

ヤンボー、マーボー、天気予報。

みたいな感じ。分からなければ結構です。

 

コレ、宇陀の宇賀志で登場した「兄猾(えうかし)・弟猾(おとうかし)」と同じパターン。

つまり、「兄の劣弱、弟の優秀」という「兄弟譚(きょうだいたん)」の類型

例によって、兄は神武に抵抗し、弟は従順な態度を取ります。

相変わらず、兄は良く分からない事をやり、

弟はそんな兄を見て、状況を良く見て、冷静に判断し、結果的に正しい選択をする訳で。

 

流石だ、弟よ。

兄はそんなお前をみて嬉しいぞ・・・ゴブッ←神武に討伐された

 

兄磯城討伐|やっとだよ。。。やっとたどり着いた大和平野(中洲)。感慨に浸る暇なく目の前の敵に集中するでござるの巻

さて、そんな敵が陣取っていた「磐余(いわれ)」ですが、場所自体は、現在の奈良県桜井市桜井付近。

[map addr=”奈良県桜井市桜井”]

ココ、

御多分に漏れず、顕彰碑も立っております。

その他、交差点にも、、、

磐余 (2)

▲磐余橋北詰交差点。橿原から宇陀方面へ向かう165号線上にあります。

 

 

この地の重要性を確認です。

前回、その他のエントリでも指摘しましたが、神武は初めて大和平野の地を踏む訳です。

日向で東征発議し、東大阪の孔舎衛坂で打ちのめされて、さまざまな苦難を経てようやっとたどり着いた中洲(ちゅうしゅう)=世界の中心地=約束の地。

イッツア大和平野!

 

もう何年経ったの?

5年くらい?

ずいぶん遠くまで来たもんだ、と。。。

大和平野。

IMG_7582 (1024x768)

実際に行っていただくと分かりますが、この地がもつ時間のおおらかな感じ、青山に囲まれた鷹揚な地。やっぱ違いますよね。

忍坂で残党を殲滅し、いよいよ大和平野に入った神武の胸に去来した想いとは・・・

ココ、神話ロマンを感じるポイントです。

 

 

ま、そんな感慨に浸る暇なんてなかったんですが、、、

目の前の敵、あふれんばかりの八十梟帥(やそたける)、兄磯城に集中する彦火火出見。

約束の地での最初の敵が「兄磯城(えしき)」だったという訳で。平野初戦。決して負けられない戦いがそこにはある!状態。

 

この磐余での戦いは、そんな背景をもとに読み解くと良いと思います。

次はコチラ!

『日本書紀』神武紀

目次はコチラ!

本記事監修:(一社)日本神話協会理事長、佛教大学名誉教授 榎本福寿氏
参考文献:『古代神話の文献学』(塙書房)、『新編日本古典文学全集 日本書紀』(小学館)、『日本書紀史注』(風人社)、『日本古典文学大系『日本書紀 上』(岩波書店)、他

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参考文献:『古代神話の文献学』(塙書房)、『新編日本古典文学全集 日本書紀』(小学館)、『日本書紀史注』(風人社)、『日本古典文学大系『日本書紀 上』(岩波書店)他
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