石切劔箭神社|「いしきりさん」でお百度参り。腫れ物・病気に効能ご利益で有名な石切劔箭神社は篤い信仰が息づいてます。

 

石切劔箭いしきりつるぎや神社」は、東大阪市東石切町にある神社。「いしきりさん」」「でんぼの神さん」として古くからアツい信仰を集めてます。

「でんぼ」とは「れ物」のこと。関西方言。

腫れ物系やその他病気を治してくれる神社として有名で、「お百度参り」をする人が絶えません。実際行ってみたところ、平日にもかかわらずたくさんの方々が「お百度参り」されてました。

石切剣箭神社 (30)

境内に「百度石」が2つあって、その間をぐるぐるまわるのです。ほんとに、信仰が息づいている、といった感じで、とても心地よい風が流れていました。

今回は、そんな「石切劔箭いしきりつるぎや神社」をご紹介します。

 

石切劔箭神社|「いしきりさん」でお百度参り。腫れ物・病気に効能ご利益で有名な神社は篤い信仰が息づいていた件

石切劔箭神社への道

石切劔箭いしきりつるぎや神社」は、「本社」「上之社」の2社から成ります。

東石切の「本社」。その東約1kmくらいのところ生駒山「宮山」山中の「上之社」。

今回ご紹介するのは、本社の方です。

上之社についてはコチラで⇒「石切劔箭神社 上之社|生駒山の中腹にひっそりたたずむ上之社でもお百度参りができる件

私さるたひこは、神武天皇の「聖蹟顕彰碑せいせきけんしょうひ」を巡っている途中に寄らせていただきました。「顕彰碑けんしょうひ」についてはコチラでご確認いただくとして、

神武天皇聖蹟顕彰碑・伝承碑まとめ|実際に行ってみて、確かめてみたところを全部まとめてみた!(マニア限定)

02/22/2016

後でご説明しますが、

御祭神の饒速日命にぎはやひのみことは、日本神話のなかの神武東征神話で登場する神様です。

石切劔箭いしきりつるぎや神社に参拝されるときは是非、お近くの「顕彰碑」もチェックされてください。

 

さて、場所自体は、こちら。

大阪府東大阪市東石切町1丁目1−1

電車でお越しの場合、

石切劔箭いしきりつるぎや神社」の最寄駅は、
近鉄けいはんな線「新石切駅」。徒歩5分くらい。

でも、

当サイト的には、近鉄奈良線「石切駅」のご利用が激しくオススメ。

やや歩きますが、石切駅から神社まで「石切参道商店街」が続いています。

石切参道商店街 (3)

▲「石切劔箭いしきりつるぎや神社」から商店街の入口の様子。ココ、ホントにイイ感じの商店街で。食べ物屋さんからお土産、日用品、占いまでバリエーションに富んだお店が並んでます。⇒「石切駅から新石切駅へ。石切参道商店街と石切劔箭神社を通っていく道がのんびり懐かしくてステキすぎる件

他、

車の場合は、そのまま現地へ。神社の前側と後ろ側両方に駐車場があります。

石切剣箭神社 (48)

▲有料駐車場で1時間300円、以後30分毎100円也。

ということで、次は「石切劔箭いしきりつるぎや神社」の創建経緯をチェックです。

 

創建経緯

石切剣箭神社 (35)

社伝曰く、

本社の御鎮座につきましては、いまからおよそ七百年前の足利時代の末に、社殿及び宝庫が兵火にかかり焼失したため明瞭ではありませんが、『延喜式神名帳』の中には、既に当社の社名が記載されており、また『三代実録』には貞観七年九月に、本社の社格が正六位から従五位に昇格されたことが記されております。

また、天文五年に当社社家である木積氏の祖先藤原行春大人ふじわらのゆきはるうしの記した『遺書伝来記』によると、神武天皇紀元二年、宮山に「上之社」が建てられ、崇神天皇の御代に「下之社(本社)」に可美真手命うましまでのみことが祀られたとあります。本社の祭祀は代々木積こづみ氏が司ってきましたが、「木積こづみ」という姓は本来「穂積」といい、饒速日尊の第七代目に当たる伊香色雄命いかがしこおのみことが、この穂積姓を初めて名のられ、それ以来物部氏の一統として一氏族をつくり、大和を中心として八方に部族を増大させてゆきました。

その御先祖である饒速日尊、可美真手命を御祭神と仰ぎ、ここ「石切」の地に御霊代を奉祀申し上げ本社の御鎮座となったのであります。(神社説明文より)

とのことで、

ポイントをまとめると、

  1. 石切さんの社家である「木積こづみさん」。その祖先が、それまで伝わっていた口伝を「遺書伝来記いしょでんらいき」にまとめた。
  2. それによると、神武天皇紀2年、生駒山の「宮山」に「饒速日尊にぎはやひのみこと」を祭ったのが起源→これが「上之社」。
  3. さらにその後、崇神天皇のときに、現在の地に饒速日の子供である「可美真手命うましまでのみこと」を祭った→これが「本社」

という事で。

この「木積こづみさん」。石切さんの社家として代々お祭りをされてきた訳ですが、実は物部氏の氏族だったとか。
で、この物部氏の先祖として位置づけられてるのが、「饒速日命」「可美真手命」親子という訳。

なので、

饒速日命→可美真手命→物部氏→物部氏の氏族「木積こづみ」→石切祭祀を継承

という流れなんです。これ要チェック。

経緯を辿ると、神武東征神話から始まり、軍事を司った物部氏ということで、御利益的には武闘系なんですよね。それはこれからご紹介する絵馬門にある武神ともつながるお話です。

 

あれ?

病気とかいう御利益は?

「でんぼの神さん」として知られるようになった「でんぼ」。これは関西弁で言うところの「腫れ物」ですが、本来、伝法でんぽうの事で。

伝法でんぽうとは、つまり、先ほどの木積さん家に伝わる「禁断の秘法」の事だとか。これが病に効く的なところと合わさって「でんぼの神」として広まった経緯があります。ま、いろいろありますが、「信じたら勝ち」なので、大阪風の下町気質と合わせて、それはそれでそういうご利益という事なんですね。

さて、それでは実際に境内の様子をご紹介します。

 

石切劔箭神社の境内

石切劔箭いしきりつるぎや神社」の境内全体はこんな感じです。

石切剣箭神社

▲お百度参りが行われているのは、本殿と三之鳥居の間の空間。後ほどご紹介。

入口の鳥居。

石切剣箭神社 (47)

▲こちらの鳥居、形がかなり独特です。鳥居の奥に絵馬殿が見えます。

 

石切剣箭神社 (49)

そして、

石切剣箭神社 (52)

▲おー、巨岩!「石切劔箭つるぎや神社」だけに! 実際、生駒山周辺は花崗岩がゴロゴロしてる独特の地形になっとります。

 

そして絵馬殿。屋根の上に「剣」!こちらも「石切劔箭つるぎや神社」だけに!これポイント。

石切剣箭神社 (50)

この絵馬殿の左右の像、とっても特徴的。

石切剣箭神社 (56)

 

なにが特徴的って、両側にいらっしゃる像(お寺でいうところの仁王様)が、、、

石切剣箭神社 (57) 石切剣箭神社 (61)

武神だそうです。

先ほど創建経緯で触れた通り、この理由は、

御祭神である饒速日命にぎはやひのみこととその子可美真手命うましまでのみこと

武神であり、神武東征神話に縁の深い神様だから。

なにかと、神武東征神話と関わりがある神社なんですよね。

 

さらに進むと「石切劔箭つるぎや神社」本殿。

石切剣箭神社 (1)

皆さんがお百度参りされてます。

石切剣箭神社 (35)

▲初めて見る方にとってはビックリかもしれませんが、「石切劔箭いしきりつるぎや神社」ではいつもの風景。信仰が息づいている感じでとても清々しい風が漂ってます。

お百度参りについてはコチラで詳しくまとめてますので是非⇒「石切劔箭神社の「お百度参り」作法|でんぼ・病に効果あり?!「いしきりさん」のお百度参りのやり方をまとめてみた

 

石切劔箭つるぎや神社の御祭神

石切剣箭神社2 (8)

御祭神:

  • 饒速日命にぎはやひのみこと
  • 可美真手命うましまでのみこと

お父さんと息子の2神を祭ってます。饒速日命にぎはやひのみことは、日本神話の「神武東征神話」で登場。コチラ!

東征発議と旅立ち|東征の動機とか意義とか建国の決意とかをアツく語った件|分かる!神武東征神話No.2

01/20/2016

神武東征よりはるか昔に、大和の地に天磐船あまのいわふねに乗って降ってきた神様。で、その地の最大勢力「長髄彦ながすねびこ」の妹と結婚して、子供までつくってました。

実は、

このスネの長い「長髄彦ながすねびこ」は神武東征神話では、神武の最大・最強の敵として立ちはだかる訳で。その「敵」の妹と結婚し、子供までつくっちゃった饒速日って一体。。。

しかも、神武に従わない義兄「長髄彦」を、最終的には自らの手で殺し、神武に帰順してしまう饒速日って一体。。。

天神あまつかみながら、ツッコミどころ満載の神様だったりする訳です。

 

さて、御祭神に関わるお話は以上として、その他にもある社殿をご紹介。

神武社

石切剣箭神社 (42)

御祭神:神武天皇

御利益:日本一運勢の強い開運の神であり、延命長寿の神として信仰されてます

やっぱり東征神話と縁が深い。神武天皇が蹴り上げた石が御神体。この石は、東征の折、高天原の神々に武運をいのり蹴り上げたとか。

そして、その隣に、

五社明神社

石切剣箭神社 (43)

御祭神:恵比須大神、大国主大神、住吉大神、稲荷大神、八幡大神の計5神をセットでお祭り

御利益:商売繁盛はもとより、大漁成就、五穀豊穣、農業隆威など、1度で5つの御利益が漏れなくツイテくる♪

商売繁盛とか五穀豊饒系の神様をセットでお祭りするミラクルな神社です!御商売を営まれる方にオススメ!!!

水神社

石切剣箭神社2 (6)

御祭神:罔象女神みずはのめのかみ天水分神あめのみくまりのかみ

水の神様、水の御利益ですね。石切さん、まとめるのが大好きなようです。

乾明神社

石切剣箭神社2 (16)

御祭神:應壅乾幸護おうよういぬいこうご大明神

ご利益:学業成就の御利益アリ

 

他、同じ敷地内にありながら、参拝のしおりには記載されていない神社が2つあります。

本殿の奥にある、

穂積神霊社

石切剣箭神社 (15)

こちら、お参りした後、本殿前に並んでいる3つの石を撫でてご利益をいただきます。

石切剣箭神社 (17)

病魔災難除け、学問向上の神様です。

こちらも、もともとは、明治初期、木積さんが子弟教育の場として使用した「穂積堂」が元。昭和45年に焼失しましたが、後に再度お祭り申し上げたのが経緯です。

一願成霊尊

1つだけ願いをかければきっと・・・

他にも、

願いを託す「祈り亀」

石切剣箭神社 (13) 石切剣箭神社 (14)

願い事を記し、祈り亀のお腹に納め、神霊池に放してあげます。すると、祈り続けてくれるそうです。カワイイですよねー。

 

ということで、現場からは以上です。

石切劔箭神社は、ほんとに信仰が息づいている、といった感じで、かなり心地よい風が流れていました。石切参道商店街とあわせて、オススメスポットです。大坂へお越しになられた時は是非。

 

まとめ

石切劔箭神社

石切剣箭神社 (35)

「いしきりさん」」「でんぼの神さん」として古くからアツい信仰を集める神社。

御祭神は、「饒速日命にぎはやひのみこと」「可美真手命うましまでのみこと」の親子2神。御祭神の経緯を考えると、武闘系の御利益。。。

「でんぼの神さん」の「でんぼ」。これは関西弁で言うところの「腫れ物」ですが、もとは「伝法でんぽう」から。宮司さんである「木積こづみさん家」に伝わる「禁断の秘法」の事で、これが病に効く的なところと合わさって「でんぼの神」として広まりました。

境内は、平日にもかかわらずお百度参りをされてる参拝の皆さんがいっぱい。信仰が息づいている感じの神社です。お百度参りはおススメですよー。是非。

 

大阪府東大阪市東石切町1丁目1−1

住所:大阪府東大阪市東石切町1丁目1−1

近鉄奈良線:「石切駅」から徒歩10分
近鉄けいはんな線:「新石切駅」から徒歩5分
車の場合:阪神高速東大阪線「水走」でおりて5分程度

駐車場 あり 1時間300円

トイレ あり

加持祈祷:受付時間:午前8時~午前11時30分、午後1時~午後3時30分(7月、8月、9月は午後16時30分まで)
※毎月9日、19日、29日は加持/祈祷は受け付けておられません。毎月4日、11日は加持のみ受け付け無し。詳しくは直接ご確認ください。

TEL:072-982-3621

石切劔箭神社HP

 

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    参考文献:『古代神話の文献学』(塙書房)、『新編日本古典文学全集 日本書紀』(小学館)、『日本書紀史注』(風人社)、『日本古典文学大系『日本書紀 上』(岩波書店)他