国生み神話に登場する伝承地とか神社とか

 

日本神話に登場する伝承地とか神社をまとめてご紹介する「神話ロマンにどっぷり浸れる神話伝承地シリーズ」。これはアツい。

今回は、

国生み神話

をテーマにご紹介。

 

国生み神話に登場する伝承地とか神社とか

『日本書紀』『古事記』で多様な伝承、多様な国生み

国生み神話の伝承地をご紹介する前に、ココだけは押さえておいてほしいポイントを2つだけご紹介。

①国生み神話は『日本書紀』『古事記』に伝えられてる神話。実は全部で12もある??

一言で国生み神話といっても、実はめちゃくちゃ多彩多様で、、、伝えるのは『日本書紀』や『古事記』なんですが、『日本書紀にほんしょき』で全部で11つの国生み神話が、『古事記こじき』は1つの国生み神話があるので、計12。。。「どれが本当のお話なの?」みたいな入り方をしてしまうと沼。

通常の概念で理解しようとしてはいけません。正しい神話はなんなの?とか、どれが本当なの?的な問いは意味がなくて。。そもそも、それを目的として描かれてないので。

編者が伝えようとしてるのは「多彩さ」で。そこから匂い立つ「日本のスゴさ」です。それだけたくさんの神話を持ってるってことは文化的にもレベルが高いでしょ理論。。

なので、まずは、そもそも論、めちゃくちゃたくさんの伝承があるんだぞってことをチェック。

国生み神話の詳しい解説はコチラで!

『日本書紀』第四段
『日本書紀』第四段
『日本書紀』第四段
『古事記』国生み

そして!

②国生み神話で何を伝えたいのか?それは、めっちゃ尊貴な国が生まれたんだぞっていうドヤ顔

国生み神話で誕生する国、『日本書紀』では「大八洲国おほやしまぐに」、『古事記』では「大八嶋国おほやしまくに」なんだが、最終的に何を伝えたいかというと、

「大八洲国おほやしまぐに」「大八嶋国おほやしまくに」てめちゃくちゃ尊貴なんだぞ

ってこと。そのためにさまざまな理論が組まれてたりします。

言い方を変えると、

国生み神話の目的は、この大八洲国の神聖化であって。それはつまり、日本の神聖化と同義であり、日本の正当性を打ち出していくことにつながっていく訳です。ここもしっかりチェック。

以上、

伝承地をまわるうえで最低限のイメージを持っていただいたうえで、以下伝承地をご紹介していきます。

ちなみに、、

国生み神話にちなむ伝承地は、大きく2種類あって。

①伊奘諾尊と伊奘冉尊が結婚した場所

②結婚して生んだ子(国土と嶋)

なので、以下、2つに分けてご案内していきます。

 

①伊奘諾尊と伊奘冉尊が結婚した場所

まずは、伊奘諾尊と伊奘冉尊が結婚した場所がありまして、、要は、国を生む前にまず結婚しないとね。そこで登場するのが「磤馭慮嶋おのごろしま」!!

この伝承地が以下。

●上立神岩:伊奘諾尊と伊奘冉尊が柱巡りをした伝承地

 

●自凝神社(おのころ神社):伊奘諾尊と伊奘冉尊の聖婚の地??

 

●絵島:国生み神話の舞台と伝えられるすっごい小さい島。。

 

●神島:国生み神話の舞台と伝えられるこちらも小さな島。。

 

ということで、

この時点で諸説あり、、、

 

②結婚して生んだ子(国土と嶋)

続けて、結婚して生んだ子です。ポイントは、

国生み方法は『日本書紀』も『古事記』もおおむね同じ。陽主導の左回り、ってことで。

バリエーションはいろいろあれど、ま、多少の例外はあれど、おおむね『日本書紀』も『古事記』も同じような国生みになってます。

まず、『日本書紀』からご紹介。基本形のイメージ。

そのうえで、、

以下、各伝承の生まれた洲の皆さん一覧です。

  第四段本伝 第四段一書1
N 生んだ洲 現在の地名 生んだ洲 現在の地名
1 大日本豊秋津洲おほやまととよあきづしま 本州 大日本豊秋津洲 本州
2 伊予二名洲いよのふたなのしま 四国 淡路洲 淡路島
3 筑紫州つくしのしま 九州 伊予二名洲 四国
4 億歧洲おきのしま 隠岐島 筑紫洲 九州
5 佐渡洲さどのしま 佐渡 億歧三子洲おきのみつごのしま 隠岐島
6 越洲こしのしま 北陸道 佐渡洲 佐渡
7 大洲おほしま 周防国大島(山口県屋代島) 越洲 北陸道
8 吉備子洲きびのこしま 備前児島半島(岡山県) 吉備子洲 備前児島半島(岡山県)

さらに、

異伝の〔一書〕で洲が生まれたのを一覧化すると以下。

一書6 一書7 一書8 一書9
大日本豊秋津洲 淡路洲 淡路洲 大日本豊秋津洲
伊予洲 大日本豊秋津洲 大日本豊秋津洲 淡洲
筑紫洲 伊予二名洲 伊予二名洲 伊予二名洲
億歧洲 億岐洲 筑紫洲 億歧三子洲
佐渡洲 佐渡洲 吉備子洲 佐渡洲
越洲 筑紫洲 億歧洲 筑紫洲
大洲 壱岐洲 佐渡洲 吉備子洲
子洲 対馬洲 越洲 大洲

※大日本豊秋津洲(本州)、伊予洲(四国)、筑紫洲(九州)、億歧洲(隠岐の島)、佐渡洲(佐渡島)、大洲(周防国大島/山口県屋代島か)、子洲・吉備子洲(備前国/岡山県の児島半島)、壱岐洲、対馬洲、越洲(北陸道一帯)

ということで、

これは、、、もう範囲がひろすぎるので、一覧化で留めさせていただきます。スポット紹介無理!

 

続けて、『古事記』は以下、

『古事記』国生みの順番

生んだ島は以下の通り。

1 淡道之穗之狹別嶋あはぢのほのさわけのしま 淡路島
2 伊豫之二名嶋いよのふたなのしま (伊豫国いよのくにを愛比売えひめ、讚岐国さぬきのくにを飯依比古いひよりひこ、粟国あはのくにを大宜都比売おほげつひめ、土左国とさのくにを建依別たけよりわけ) 四国
3 隠伎之三子嶋おきのみつごのしま(天之忍許呂別あめのおしころわけ) 隠岐島
4 筑紫嶋 (筑紫国は白日別しらひわけ、豊国とよのくには豊日別とよひわけ、肥国ひのくには建日向日豊久士比泥別たけひむかひとよくじひねわけ、熊曾国くまそのくにを建日別たけひわけ) 九州
5 伊岐嶋いきのしま(天比登都柱あめひとつばしら) 壱岐
6 津嶋(天之狹手依比売あめのさでよりひめ) 対馬
7 佐度嶋さどのしま 佐渡
8 大倭豊秋津嶋おほやまととよあきづしま(天御虚空豊秋津根別あまつみそらとよあきづねわけ) 本州

ということで、

『古事記こじき』も、隠岐など例外はありつつ、おおむね左回りで国を生んでます。まさに、島国って雰囲気が伝わってきますよね。

『古事記』ではさらに、

『古事記』国生みの順番2

柱巡りして反対側で大八嶋国を生み終え、そこからは復路にあたり、引き返すときに嶋が生まれたようです。

1 吉備児嶋きびのこしま(建日方別たけひかたわけ) 岡山県児島半島
2 小豆嶋あづきしま(大野手比売おほのでひめ) 小豆島
3 大嶋(大多麻流別おほたるわけ) 山口県大島郡屋代島と推定
4 女嶋ひめしま(天一根あめひとつね) 大分県の姫島
5 知訶嶋ちかのしま(天之忍男あめのおしを) 長崎県五島列島
6 両児嶋ふたごのしま(天両屋あめふたや) 長崎県 男島、女島と推定

ということで、

こちらも、もう範囲がひろすぎるので、一覧化で留めさせていただきます。スポット紹介無理!!!

 

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参考文献:『古代神話の文献学』(塙書房)、『新編日本古典文学全集 日本書紀』(小学館)、『日本書紀史注』(風人社)、『日本古典文学大系『日本書紀 上』(岩波書店)他
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